さらに人気上昇の山脇と品川女子

 女子中堅校は層が厚い。募集人員200~300人規模の学校も目立つ。2月1日と2日の午後入試に参入している学校も多い。2024年入試で数えてみたところ、1日午後は54校、2日午後は43校もあった。女子に強い短期決戦志向が如実に反映した結果だろう。そのあたりにも注目しながら、各校の状況を見ていこう。

 25年夏をめどにA棟が完成予定の品川女子学院には、300人以上が受験する入試が三つある。24年実倍率2.63倍まで年々上昇してきた[1日1回]の志望者数は微減傾向で25年は2.5倍程度に、24年に358人が受験して実倍率3.11倍だった[2日2回]は1割増で25年はさらに競争が厳しくなりそうである。1科入試の[1日午後算数]は前年並みで、24年実倍率2.44倍が25年も変わらない見込みだが、同5.91倍の[4日表現総合型]は1割弱減で少々受かりやすくなるだろう。

 午後の1科入試で大人気となった山脇学園は、新しい入試の導入に積極的で、3回実施している英語入試はいずれも人気が続伸している。[1日A]の志望者数は2倍半以上、[2日午後B]は5割強、[4日C]はほぼ2倍へとそれぞれ大きく増加している。24年の受験者はそれぞれ52人・71人・53人と多くはなかったが、25年はいずれも100人を超え、AとBは4倍を超え、24年実倍率8.83倍のCはどうなってしまうのか想像がつかない。

 1日午後の[国語1科]と[算数1科]はどうか。いずれもさらに志望者が増えており、24年実倍率の2.83倍と2.03倍よりも上積みとなりそうだ。[算数1科]は実倍率が同校のすべての入試の中で一番低く、25年も引き続き狙い目といえそうである。[3日午後理数探究]は24年の受験者数42人で実倍率6倍だったが、志望者数は3割弱増えており、25年の倍率は合格者数次第となるだろう。

 一般入試はどうか。[1日A]は1割減で3倍強程度まで緩和するかもしれない。[2日午後B]は24年に513人も受験した最も人気の入試だが、24年実倍率4.38倍が敬遠されたのか、1割強志望者数は減っている。[4日C]も1割強減っており、こちらの25年は5倍台になりそうだ。