好調な江戸女と女子美

 JR総武線「小岩」駅が最寄りで、千葉方面からの受験生も多い江戸川女子(江戸川区)も、毎年人気が上昇している中堅校だ。100人以上受験する入試回の実倍率でも2倍を超えない受けやすい学校である。6回ある入試はいずれも志望者数が増えている。入試回ごとに枠は設定されておらず、合わせて200人を募集する。

 一般4科入試は、2024年実倍率1.7倍の[1日1回]が1割半増、同1.76倍の[2日2回]は2割強増、同2.71倍の[3日3回]は1割半増といずれも志望者数が上積みされており、25年は少しハードルが上がりそうだ。ユニークな入試としては[2日一般英語特化型]があり、英検2級レベルの筆記と面接試験が課される。

 午後入試は、一般基礎学力型では[1日午後]と[2日午後]の2回行われるが、24年実倍率がそれぞれ1.82倍と3.55倍で、どちらも志望者数が6割弱増えているため、25年入試は2倍台後半と5倍乗せが実現するかもしれない。国語と算数の2科基礎学力、あるいは英検4級レベルの英語を合わせた3科で判定される。もう一つ、1日午後には[適性検査型]もある。24年は63人が受験して実倍率1.31倍と受かりやすい。

 美大の付属校というユニークな存在の女子美術大学付属(杉並区)は、楽しい学校説明会がすぐにいっぱいになる人気の中堅校である。24年は309人が受験し、実倍率2.6倍だった[1日1回]は志望者数が微増で、25年も同程度の競争状況となりそうだ。24年は合格者8人で実倍率13.9倍という狭き門の [2日2回]は、1割強減っているものの、25年も2ケタ倍率は継続するだろう。[3日3回]は2割強も増えており、同9.53倍から25年は10倍超えが確実な情勢である。