こちらも絶好調な「十文字」

 かつては自彊術(じきょうじゅつ)の体操がある学校として有名だったが、最近は国公立大14人、早慶上理31人(2024年合格実績)と進学校化が進む十文字(豊島区)。男子校の本郷と同じJR山手線・都営三田線「巣鴨」駅が最寄りで、各路線相互乗り入れの恩恵を受けてか、志望者数にも勢いがある。それでも24年に実倍率2倍超えの入試回は[5日午後5回」の2.37倍だけという受けやすさ。中堅・中位校ブームの代表的な存在といえる。

 教科型入試では、24年実倍率1.27倍の[1日1回]は5割弱増、262人が受験した同1.51倍の[1日午後2回]は7割半増、同1.72倍の[2日3回]は1割強増、同1.96倍の[2日午後4回]は2倍増といずれも好調で、25年は軒並み2倍台に乗せる勢いとなっている。

 [1日思考作文]は50分間の作文だけ、[1日英検利用]は英検4級以上で見なし得点(4級50点から3級以上100点まで)と国語か算数の高得点の方との合計点で判断される。いずれも24年には受験生が全員合格していたが、後者は志望者が増えそうで、25年はどうなるのか不明である。[3日午後得意]は、国・算・理社から2科を選択するもので、24年実倍率1.69倍だが、志望者が4割増えており、25年は2倍前後になりそうだ。