大妻系列4校で緩和気味な2校

 実倍率2倍を超える入試回がない大妻多摩(多摩市)は、8回の入試を行う。志望者数を見る限り全体的に緩和傾向にあるようで、2025年は受けやすくて受かりやすい狙い目校となりそうだ。

 総合進学入試は、志望者数1割半減の[1日1回]の24年実倍率が1.39倍、同2割半減の[1日午後2回]は同1.35倍、同1割減の[2日午後3回]は同1.24倍という具合で、25年はいずれの入試回もさらに緩和するだろう。微増の[4日4回]は同1.1倍だった。[1日適性思考]は同1.64倍と高かったが、25年の行方は分からない。

 3回合わせても募集人員20人と少ない国際進学入試は、総合進学と同じ日程で行われる。国算と英語リスニングがある[1日1回] は、24年に8人受けて実倍率1.6倍だった。英語は英検3級以上が求められ、国算の筆記試験がある[1日午後2回]と[2日午後3回]は、同8人・同1.33倍と同3人・同1.5倍となっており、25年も受験生自体が少ないだろう。

 埼玉に3校ある女子校の一つ、大妻嵐山(嵐山町)は、大宮会場での出張入試も行い、受験生集めに頑張っている。第一志望者を対象とした[1月10日まなび力エキスパート]は、国算英から2科を選択して受験するもので、前年並みの志望者数から、24年実倍率1.05倍と受けやすくて受かりやすい状況は22年や23年と同様、25年も変わらないだろう。

 [1月11日大妻特待]は24年実倍率が1.78倍と全入試回で最も高いが、志望者数が3割強増えており、25年は2倍に迫る勢いとなっている。条件を見ると事実上の特待生入試でもある[1月11日午後適性検査型]は同1.23倍だが、志望者数がごく少ないので25年も変化はなさそうだ。

 大妻一般入試は2科または4科で、[1月10日1回]が3割半減、[1月23日2回]が5割弱減と大幅に志願者数が減っているため、それぞれの24年実倍率1.39倍と1.03倍からさらに緩和して、25年は受けやすくて受かりやすい状況がさらに進みそうだ。