今回発売するCX-80は、3列シートSUVとして、高い環境性能と上級車にふさわしい質感の内装や運転性能、乗り心地を目指した。

 パワートレインは、排気量2500ccの4気筒ガソリンエンジンを搭載したPHEV(プラグインハイブリッド)、3300ccの6気筒クリーンディーゼルエンジンと、同エンジンを組み合わせた48VMHEV(マイルドハイブリッド)の3種類で対応した。消費税込みの価格は394万3500円~712万2500円。

 筆者もCX-80試乗会で、神奈川県・横浜のホテルから同じく神奈川県にあるマツダのR&Dセンターへ往復してきたが、ディーゼルを搭載したMHEVの走りの良さ、PHEVのEV(電気自動車)走行の快適さを味わうと同時に、3列シートの室内の余裕を感じさせる上級SUVだった。

「日本では本格的な3列シートSUVはほかにはなく、クリーンディーゼル、ディーゼルのMHEV車、PHEV車を用意することで、お客さまの使い方にそれぞれ対応できるものとした」と毛籠社長は述べ、マツダならではのこだわりを見せた旗艦SUVであることを強調している。

 では、マツダがなぜ、このラージ商品群の開発と市場投入に力を入れてきたのか。それはマツダとして、2030年代以降の本格的なモビリティ時代への移行に向けた生き残り戦略にほかならない。