


タフトとハスラーで客争奪戦か?
スズキは「実直」ダイハツは「ノリがいい」
ちなみにもう一つ、何とも面白い点がある。軽クロスオーバーカテゴリーにタフトが殴り込みをかけることで客争奪戦が起こるかと思いきや、なんとタフトもハスラーも販売を伸ばしたのだ。
コモディティ化が進む自動車マーケットでは、ある商品が開拓したカテゴリーに後追い商品が投入されることは珍しくない。どれを取っても大差ないものである場合、たちまち熾烈なパイの奪い合いが起こり、勝者と敗者に分かれるレッドオーシャンに陥る。
しかし、ハスラーとタフトはそういう関係にはならなかった。スズキ車は、遊びの要素を持つクルマであっても「実直」だ。一方のダイハツ車は、遊びクルマらしくノリが良く、自然体のクルマ作りを行ったことが大きな違いだろう。
企業が違えばカルチャーも違う。強みを素直に出せば自ずと多様性が生まれるのだ。クルマを選ぶ側からしても、そのほうが断然、楽しみが増える。