有酸素運動をしているときには、通常ブドウ糖を使ってエネルギーに変換しますが、空腹だと体内にブドウ糖が少ない状態なので、代わりに蓄積している脂肪を分解してエネルギーを生み出そうとする働きが起こります。結果的に脂肪燃焼につながるというメカニズムです。
脂肪を減らして筋肉量は落とすな
欠かせない栄養素とは?
ダイエットに運動を取り入れる際に気をつけたいのが、「筋肉量を落とさずに脂肪を減らすこと」です。筋肉は基礎代謝を担います。基礎代謝とは、生命維持のため、何もしなくても消費されるエネルギーのこと。筋肉が多ければ多いほど基礎代謝が高まり、エネルギーが燃焼されやすくなります。
反対に筋肉量が落ちてしまうと、代謝が悪くなり、痩せにくい体になってしまいます。
筋肉の材料になるのは、タンパク質です。ただし、肉などの動物性タンパク質を取り過ぎると、同時に脂質も取り過ぎになってしまうので、注意が必要です。豆腐、納豆などの植物性タンパク質も意識して取り入れましょう。
動物性タンパク質を取る場合は、脂身の少ない赤身肉や胸肉、ささみ肉、魚を中心にして「低脂肪高タンパク質」の食品を選ぶようにしましょう。
運動していない方は体重1kg当たり1gのタンパク質を取ることが推奨されていますが、運動をしている方は、1kg当たり1.2〜1.4g取るといいとされています。
もう一つ大事な栄養素が、糖質です。「糖質制限ダイエット」を聞いたことがある方も多いと思いますが、糖質を制限しすぎると、糖質からのエネルギーが得られなくなり、体内のタンパク質を分解することでエネルギーを作り出そうとします。筋肉が合成されにくくなり、結果的に脂肪が効率よく燃えてくれません。
私がよく運動前後に食べるメニューは、洋食だと、ツナやたまごのサンドイッチにヨーグルト、和食だと、月見うどんや、塩むすび、だし巻き卵、豆腐の味噌汁の組み合わせです。空腹がある程度抑えられる量を取るように気をつけています。運動していると油断しがちですが、1食の量を食べ過ぎないようにしましょう。