名門大学は将来の可能性を広げてくれる

 基本的に頭のいい大学には、どんなことであれ優秀な人材が集まります。いい人材が集まるということはいい情報も集まりますから、なにをするにしても条件は揃いやすくなるでしょう。

 ですから、やりたいことが決まっていないなら、「とりあえず学力を磨いて上を目指す」のが正解です。逆に、やりたいことがないから「今の学力で入れるところに適当に行く」は絶対にNGです。これだと、やりたいことが見つかったときに、その大学では選択肢としてすでに選べなくなっているケースが発生します。

 ものすごく極端な例を出しますが、今やりたいことがない人が、大学で官僚の仕事に興味を持ったとしましょう。でも、通っているのは無名の私立大学です。夢は叶うでしょうか。はっきり言いますが可能性は極めて低いです。なぜなら官僚ともなれば、東大京大は当たり前の世界だからです。

 これは民間企業でも同じです。皆さんもなんとなくは知っているように、有名な会社の採用選考にはある程度学歴フィルターが存在しますから、勉強せずに入れる大学になんとなく進学した人が就活でどうにかしようとしても間に合いません。東大京大、早慶などの名門校出身が競争相手となります。

 もちろん、そうでない経歴に人も無理ではないですが、それは名門大学に入るよりも大変なことです。

 こういったことを言うと「会社に入ってからは学歴なんか関係ない!」という人がいますが、新卒の場合は、そもそも入社するのに学歴が必要なのです。加えて、転職で途中から入ろうとしても、今度は学歴以上に仕事での実績が求められます。それは学歴を身につける以上に大変なことだと思います。

 ですから、こういった大人の言うことを鵜呑みにせず、普通に勉強しましょう。そもそもですが、別に学歴があったからといって不利になることはないわけですから、そこまで否定する意味も個人的にはよくわかりません。

 要するに、就職活動は「大学受験のときからすでにはじまっている」のです。どの大学に行くのも皆さんが納得するのが一番ですが、こういった社会の仕組みもある程度考慮しながら考えてみてください。

 繰り返しになりますが、考えたうえで、偏差値以外の基準で大学を選ぶことには僕は大賛成です。むしろ、それ以上に正解なことなどありません。

 逆に現在進学したい大学が決まっていない人は、とにかく上の大学を目指してください。絶対に損することはありません。

びーやま[著]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』のツッコミ担当。早稲田大学教育学部卒。高校時代の偏差値は37だったが、1年間の浪人を経て早稲田大学に入学。大学時代は起業・自主退学・復学など、さまざまな経験をしたのち、大学受験のすばらしさに気づき現在に至る。甘いルックスと鋭いツッコミ(たまにポンコツ)で視聴者の心を掴んでいる。決め台詞は学歴モンスターの相方・高田ふーみんを制止する「ヤメロオマエ」。

高田ふーみん[協力]
教育痛快バラエティ番組・YouTube『wakatte.TV』にて「学歴至上主義」を貫く学歴モンスター。京都大学経済学部中退(現役合格)。学歴を絶対の価値基準とする偏った思想を持つヒール役として受験生や大学生を中心に人気を博している。決め台詞は「Fランやないか」。