「ラベリング効果」を用いて影響を与えようとする場合に、大事なポイントは2点です。

 まずは、何度も同じ声かけをして、本人の意識の中に刷り込むこと。

書影『世界は行動経済学でできている』『世界は行動経済学でできている』(アスコム)
橋本之克 著

 そして、もし本人の反応が弱かったり、あまり変化が見られなかったりする場合は、そもそものラベルが間違っている可能性があるので、ラベル自体を見直すことです。

 この2つの視点を持って、ラベルをうまく活用していけるといいでしょう。

 人やモノにラベリングをする注意点として、一度貼りつけてしまうと「そういう人だ」「そういうものだ」というフィルターがかかってしまい、それ以外の要素が見えにくくなってしまうことがあります。

 なかなか難しいことではありますが、常に「その評価は正しいのか?」という疑問を持ち、既存のラベルだけにとらわれず人やモノを見る意識を持つことも大切なのだと思います。