そのためにはやはり、飲酒量をコントロールしなければならない。だが、できることなら、それでもやはり「酒を飲んでいる」という満足感は得たいと切に願っている。
自らを酒好きと言う肝臓専門医の浅部伸一氏は、このようなご時世にあって、どのように酒と付き合っているのだろうか。ぜひ聞いてみたい。
「最近は、ノンアルコール飲料を上手に使っています。お酒を飲んでいて、ああ楽しいな、もう少し飲みたいな、という段階になったら、ノンアルコールや微アルコール飲料に切り替えます。そうすることで、トータルのアルコール摂取量を減らせますからね。また、何も食べずに飲むのではなく、食事と一緒にゆっくり飲むようにしています」(浅部氏)
途中でノンアルコール飲料に切り替えたり、またはノンアルコール飲料を最初に飲んだりすれば、確かに酒量は減る。かつてノンアルコール飲料というと、「おいしくないけど、仕方なく飲む代替品」というイメージだったが、昨今のノンアルコール飲料はクオリティが高い。
米ニューヨークで流行る
ノンアルと並ぶドリンクとは?
例えば、実際にビールを醸造してからアルコールを取り除くという製法で作った『アサヒゼロ』や、ビールと同じ原材料で発酵させながらアルコールを産出しない製法で作ったノンアルコールのクラフトビール『BRULO(ブルーロ)』などは、本物と遜色ない味わいだ。
ノンアルコール飲料の市場は増えており、15年前に比べ約6倍にも拡大した。コンビニやスーパーの酒売り場も、ノンアルコール飲料の棚が徐々に増えつつある。著名なレストランでもノンアルコール飲料と料理のペアリングコースができたり、バーでもノンアルコールの「モクテル」の種類が増えたりしている。
