睡眠の前半で眠気や疲労を解消してしまっているので眠気は気になりませんが、まだまだこのあと、後半の浅いNREM睡眠やREM睡眠を楽しめる状態です。浅いNREM睡眠やREM睡眠は目覚めやすい睡眠ですが、二度寝しやすい睡眠でもあります。起床時刻までウトウト、ゴロゴロしてください。
夜中に目を覚まして、それほど眠くないときは、もったいないからと、ベッドから出て活動する方が多いのですが、それはもっともったいないのです。
無理に起きるのは大損!?
眠気優先で得られるメリット
眠気と睡眠の関係は完璧には明らかになっていませんが、少なくとも「眠くない」イコール「眠らなくていい」というサインではないことを、しっかり覚えておいてください。反対に「眠い」場合はいつも、「眠ったほうがいい」という意味です。
大切なのは「とにかく、たくさん、寝ること」ですから、まだ臥床していられる時刻に目が覚めた場合は、活動をはじめないで、時間の許す限り、目を閉じて臥床していてください。
それではいつまでベッドにいればよいかというと、年齢に応じた生物学的に最適な睡眠時間の基準値に1.1を乗じた時間は、連続して「寝る」ことがベストなのです。最適な時間の確保が難しくても、遅刻ギリギリまでベッドに居続けてください。ギリギリ遅刻と遅刻ギリギリは全然違います。遅刻ギリギリは、遅刻ではありません。
後半ではなく前半に、特に最も深いNREM睡眠からの覚醒は、本来ありえません。この覚醒は、たいへん不愉快です。まず、眠いです。眠りから引きずり出されたような、一睡もしていないような、一切スッキリしていない、嫌な感覚です。
ほとんど脳の電気活動がない状態から覚醒すると、脳の活動量は両極端の状態なので、とても不愉快です。最後の記憶が、横になって睡眠するまでの記憶なので、その時点から、ずっと起きていた、まだ一睡もしていないと感じる方も多いです。眠れないという感覚だけでなく、頭痛や動悸がすることもあります。