花火大会の有料観覧席で
日本の伝統文化を応援

 ちなみに、1万4000円の寄付でボックスティッシュ5個×12セット、合計60箱が受け取れるとか。このランキングでは5位にも静岡県富士市のトイレットペーパー(12ロール×8パック)が入っている。

 日用品や食品の価格高騰ニュースを知るたびに消費者がふるさと納税でその返礼品を探すのは、もはやお約束のようだ。昨年はもちろん「米」が大人気。今年も新米が出てくる後半のランキングは米関連製品が占めることだろう。

 なお、「さとふる」の人気商品では寄付額も1万円台と手ごろだ。1自治体に対し、1万~2万円の寄付で普段使いのお礼の品をゲットする。それが庶民の家計防衛策になりつつある。

2 自治体応援でイベント参加

「ふるさとチョイス」によると、返礼品として全国各地で行われる花火大会の有料観覧席の人気が高まっているという。2024年度の数字は2年前に比べて、登録品数は約3.5倍、寄付額も約3.5倍とかなりの伸びだ。

 おなじみ「大曲の花火」や「神宮外苑花火大会」、さらに今年は初めて「隅田川花火大会」の特別観覧席が返礼品として登場した。花火大会は夏の風物詩というだけではなく、日本の伝統文化への応援という意味もあるのではと、ふるさとチョイスは分析している。

 確かに、資材の高騰や人員不足で運営が困難となり、花火大会の中止が相次いでいるとのニュースを見聞きすることが増えた。その地域の文化を応援しつつ、イベントを楽しみたいという心理は、ふるさと納税になじむのだろう。花火大会だけでなく、盆踊りの参加やねぷた祭りなどの有料観覧席なども同様だ。

 ただし、こうしたイベントは、万が一中止になったとしても寄付の返金はしないと記されているので、そこは納得の上で選びたい。

3 9月に駆け込み寄付

 今年一番の重要トピックと言えば、「ふるさと納税サイトでのポイント付与の禁止」だろう。昨年6月に総務省が発表、令和7(2025)年10月1日以降の寄付からはサイト独自のポイントをつけることができなくなる。そのため、9月中に大きな駆け込み寄付の山が来るのではと言われているのだ。