職場(6) サブカテゴリ
組織の中には必ず過大評価される人がいる。このタイプは上手に敵を排除し、自分の立場を良くして、最終的には権力を握る。大勢の人から高い評判を得る。話も巧みなので、メディア受けも良い。ただし問題は、エネルギーのほとんどがいかに見せるかに焦点が当てられ、取り組む問題でさえ、他人にウケる耳になじみの良いことにのみ限定されがちなことだ。こうした人は経営が順調なときは良いが、構造改革を図らなければならない時代には向かない。このタイプを経営トップなど重要なポストに就ける動きがあればそれは危険である。

大企業が今育てるべき人材…プロデューサー、ディレクター、職人のどれ?
企業組織、特にものづくりの企業組織には大きく分けて「プロデューサー的」「ディレクター的」「職人的」の三つの人材タイプが必要だろう。それぞれ違う役割・仕事なので単純な比較はできないが、人材不足が深刻な今の日本企業にとって最も必要とされているのは「プロデューサー」だ。その理由と育成するために必要なことを解説する。

「部下のプレゼン能力が低すぎる」と嘆く管理職の残念な勘違い
プレゼン研修ではいろいろなことを習う。構成、シートの作り方、声の出し方、間の取り方。もちろん上手なほうがいいに決まっているから、練習に価値はある。しかし、ここにひとつ大きな疑問が生まれる。そもそも聞くほうの能力が高いのであれば、プレゼンそのものは本来それほどうまくなくても問題はないはずではないか。

「聞く力」を持つ人がやっている、聞くだけじゃない本当のこと
「聞く力」がある人とはどんな人か。実はその力を有していないにもかかわらず、「自分は聞く力がある」と本気で思い込んでいる人が存在する。単に人の話にじっくり耳を傾ければいいというわけではない。特にリーダーが持つべき本当の意味での「聞く力」について解説していこう。

企業の顧問社労士として、数多くの労務問題を解決してきたカタリーナ。新たに始めたオンラインのよろず労務相談には、経営者・労働者を問わず、さまざまな相談者が訪れる。本日の相談者は、同僚の病気休職で仕事をカバーするために残業が続いているという女性(28)。残業代が増えることで、心配なことがあると言うが……。

リモート時代に評価される「優秀な管理職」の条件とは
リモートワークで直接会う時間が減り、会社に行ったとしてもフリーアドレスなため、同僚と直接会って、業務そのもの、業務に関係しそうな周辺の話題、その他いろいろなことについて情報交換する時間は激減している。このような状況下にあって、現在特にリーダーに求められる要件は一体何だろうか。

カーリング日本代表の選抜方法を変えるべきではないか
組織において変革を実行するのがいかに難しいか。変革実行には何が必要か。今回は北京五輪でも注目されたカーリング日本代表チームの選抜方法を基に(1)最強チームを作るにはどうすれば良いか、(2)ビジネス的視点では何が最適か、(3)実際に運営可能か、の3つの観点から考えてみる。

最先端の機械翻訳は、松尾芭蕉を訳せるか
Google翻訳やDeepLなど、機械翻訳の進歩がすさまじい。どのような技術革新があったのか。さらに精度が上がるとコミュニケーションはどう変わるのか。また日本人が英語を勉強する必要がなくなる日が来るのか。長らく機械翻訳に携わる第一人者のNTTコミュニケーション科学基礎研究所 協創情報研究部 言語知能研究グループ上席特別研究員・永田昌明氏と本連載『組織の病気』著者である秋山進氏が2回に分けて「進歩がすさまじい機械翻訳の現在と未来」について語り合う。後編では、機械翻訳が今後どのように発展し、人の言語運用はどう変わるのか、英語学習はどうなるのか、社会へのインパクトについて話題が広がった。

企業の顧問社労士として、数多くの労務問題を解決してきたカタリーナ。新たに始めたオンラインのよろず労務相談には、経営者・労働者を問わず、さまざまな相談者が訪れる。本日の相談者は、家族で地方へ移住を検討しているというITエンジニアの男性(36)。ただ、出社も時々あるので悩んでいるというが……。

進歩がすさまじい「機械翻訳」、その理由をトップ技術者に聞く
Google翻訳やDeepLなど機械翻訳の進歩がすさまじい。どのような技術革新があったのか。さらに精度が上がるとコミュニケーションはどう変わるのか。また日本人が英語を勉強する必要がなくなる日が来るのか。長らく機械翻訳に携わる第一人者のNTTコミュニケーション科学基礎研究所 協創情報研究部 言語知能研究グループ上席特別研究員永田昌明氏と本連載『組織の病気』著者である秋山進氏が2回に分けて「進歩がすさまじい機械翻訳の現在と未来」について語り合う。前編では、機械翻訳の発展、ニューラルネットワークの画期的な技術革新について、詳しく、わかりやすく解説してもらった。

何でも「ダメ出し」「否定」する上司の問題点
何かを提案した際に、「“それ”、以前失敗したんだよね。うちでは無理だよ」とか、「“それ”、ちょっと前に検討したんだよね。で、やらないことになった」などと、ろくに話を聞かないで否定する上司がいる。実はこのような言い方をする上司は、わずかな例外を除いて、驚くほどNGの判断基準が適当である場合が多いのだ。

「言うべきことを言わない」と金融庁が糾弾したみずほ銀行から学べる本当の教訓
「みずほ銀行のシステムトラブル」は大きな社会問題になった。事件の印象をさらに強くしたのが、金融庁による業務改善命令の文書だ。文書によると、社員の「言うべきことを言わない、言われたことしかしない姿勢」がシステム上、ガバナンス上のトラブルを起こした真因だという。では、この「言うべきことを言わない」「言われたことしかしない」というのはいったい何のことを指すのか。考えてみると意外に難しい。

優秀な若手を辞めさせないためには何をすべきか
最近、有名企業の管理職ポストにある人から「優秀な若手から辞めて困る」という言葉を聞くことが増えた。本当に“優秀な若手”たちから有名企業を辞めるのであろうか?個社の事情をいろいろ聞く限り、どうもそれは事実のように思われる。今回はその理由を考えたい。

企業の顧問社労士として、数多くの労務問題を解決してきたカタリーナ。新たに始めたオンラインのよろず労務相談には、経営者・労働者を問わず、さまざまな相談者が訪れる。本日の相談者は、教育サービスの事業部に勤務する女性(32)。上司からしきりに研修の受講を勧められるので困っているというが……。

好かれる新庄監督、嫌われた落合監督
新庄 ”BIG BOSS”に社会が熱狂している。コロナで疲れた私たちの心をパッっと明るくしてくれる。ポジティブ、かっこいい。人の悪口を言わない。幸せな未来をファイターズだけでなく、われわれにもたらしてくれそうである。一方で、冷徹な勝利至上主義の監督と言われた落合の中日は人気がなかったが強かった。この二人を通して令和のリーダー論を考える。

上司に気に入られ、部下に慕われる「褒め方」の極意
よく「褒めて育てよ」などと言うが、そのつもりで必死で褒めているのに、いまひとつ相手はうれしがっている様子がなかったり、上司をヨイショしてありたけの賛辞を並べ立てても、まったくいい顔をされなかったという経験がないだろうか。また、誰もが褒められたけれど、実際にはちっともうれしくなかった経験があるのではないか。褒められている相手はむしろ当を得ない称賛に苦笑いし、周囲は「わかってないな」と哀れんでいたりする。

企業における「学歴主義」が時代遅れと言われる理由
ビジネスにおいて、「出身大学という“学歴”で人を評価するのはいまやナンセンス」と言われながらも、まだまだそれで人材を判断する企業が多いのも事実だろう。では、なぜ企業でそれほど「学歴」が重視されてしまうのか。なぜ「良い大学」に入ることが重要視されたのか?今回は、どうしても学歴が重視されてしまう理由と、本来、学歴が持つ意味を考えてみたい。

抜擢人事の「年下上司」がつらくなる理由
年次逆転の部署がすでに普通になってきている。公然と年下上司に反旗を翻す職場もある。やりにくそうにしながらも気を使い合っている職場もある。あまり気にせず普通にやれている職場もある。

企業の顧問社労士として、数多くの労務問題を解決してきたカタリーナ。新たに始めたオンラインのよろず労務相談には、経営者・労働者を問わず、さまざまな相談者が訪れる。本日の相談者は、大手メーカーに勤務する男性(42歳)。会社が発表した早期退職プログラムに応募したというが……。

モチベーションアップは錯覚!?仕事で感じる「働きがい」の実態
仕事はそう簡単にうまくいくものではない。経験の浅いうちは失敗ばかりだ。特に難しいのは、仕事を進めていくうえでの人間関係の構築と運用である。そもそものアイデアが良くても、人間関係がうまくいかないと実際の仕事は前に進まず、成果も得られず、他者からも受け入れられず、居場所がなくなってしまう。では、人間関係の構築と運用の難しさとはどこにあるだろうか。
