
莫 邦富
北京、上海、広州、深センは中国経済を引っ張ってきた「一線都市」だ。しかし、広州の地位が急落している。一体なぜか。

2019年5月、植物由来の人工肉を製造・開発するBeyond Meatという米国の会社がナスダックに上場し、2億4100万ドルを調達した。実は2018年ごろから中国では注目されていたのだが、これをきっかけに今、ブームがおきようとしている。

上海の中古マンションで大して質もよくないのに、新築マンションより高い値段がつくことがある。その理由は「学区房」 (希望の学区にある住宅) だ。不動産バブルが起きかねない事態になっている理由を探った。

2021年3月27日、中国とイランは、今後25年間にわたり経済や安全保障などの分野で連携を深める包括協定を結んだ。中東6カ国歴訪でテヘラン入りした中国の王毅国務委員兼外相が同日、イランのザリフ外相と会談し、その協定に署名したのである。

3月18、19日行われた米中外交トップ会談で激しい応酬が繰り広げられ、注目の的となった。中でも、楊潔チ(チは竹カンムリに褫のつくり)共産党政治局員の発言に中国国内の世論は沸き立った。中国の人気も急上昇している楊氏だが、どんな思惑があったのだろうか。

春節の大型連休中の2021年2月16日。この日、中国のEC大手 「京東(JD.com)」グループ傘下の企業で、同グループの物流事業を一手に引き受けている京東物流が、香港証券取引所に上場するための株式募集申請を提出した。

春節が終わりに差し掛かった頃、中国のネット界隈では、「2025年に、南シナ海北部にある海南島が“香港”になる」というニュースに沸き立った。海南島を自由貿易港、つまりフリーポートにするという中国政府の構想は、わかりやすく言えば、香港並みに持っていこうとするものだ。

中国の都市のGDPが16兆円を超えると、「1兆元クラブ」というものに入り、中国の都市の経済規模を図る物差しの一つとなっている。2020年のGDPが初めて1兆元の関門を突破した都市が6つあるが、その一つが 安徽省の合肥市だ。「大きな田舎」と長年、揶揄されていたこの年が10年で急成長した理由とは。

今年の春節(旧正月)は2月12日で、例年であれば中国で「民族大移動」が起こるシーズンだ。しかし、中国国民の感染予防の意識は昨年と比べると、飛躍的に高まり、政府も拡大阻止に必死だ。一方、日本は感染拡大が止まらない。在日中国人の間では、日本政府の対応がおかしいという批判がよく出ている。

中国のメディアの報道によれば、少なくとも34の既存メディアが2021年を迎えることができなかった。放送を停止したテレビ番組も結構ある。新興メディアの華やかさに隠れて、かすかに新聞・テレビ関係者たちの悲鳴が聞こえてくる。

無責任な情報発信は、世界中でよく見られる現象だ。しかし、日本にいる中国人インフルエンサーらには、ある特徴がある。日本の美談をでっち上げるのだ。この行動に反感を覚えた中国のネットユーザーは、これらのインフルエンサーのことを「日吹(日本吹聴者)」と呼んで批判するようになった。

中国主要都市の第3四半期までのGDPを見ると、変化が起きている。現在、長江経済ベルト地帯の主要都市である重慶と南京が台頭し、重慶は広州を抜いて4位、南京は天津を抜いてトップ10入りした。中国のメディアもこの変化を素早く取り上げ、南方地域との競争に完敗した北方地域という視点で中国主要都市の変化を見ている。

『可可托海的牧羊人(コクトカイの羊飼い)』という歌が今年中国で大ヒットした。新疆ウイグル自治区にあるコクトカイを舞台にした羊飼いのラブソングなのだが、なぜヒットしたのか。

「東アジア地域包括的経済連携(=RCEP)」の首脳会議が開かれ、日本や中国をはじめ15か国がこの「RCEP」の協定に署名した。世界最大規模の自由貿易経済圏の誕生として受け止められ、大きく注目されているが、中国での評価はより大きい。

自動車産業はすそ野が広いだけに、経済全体に与える影響が非常に大きい。自動車を販売するディーラーだけでもおびただしい数があう上に、非常に高級感がありステータスの象徴だったのだが、近年異変が起きている。

キプロス共和国に帰化する中国人が急増しているという報道があった。調査を進めると、中国語では「黄金護照(黄金パスポート)」というものが鍵になっていた。実は、これが中国人資産家の間で人気アイテムになっているのだ。「黄金パスポート」の魅力とは何なのか?

中国では9、10月は国慶節もあり、稼ぎ時。しかし、今急速に凋落の一途をたどっている老舗肉まん専門店がある。清王朝時代から続く老舗だが、最近は高すぎる値段や味が不評だった。そんな中、とあるネットグルメ評論家が投稿した動画をきっかけに、店は大炎上してしまう。

8年前、小林(しょうりん)さんという中国の若いカメラマンが撮影した一枚の写真に目を奪われたことがある。今年、偶然再会したのだが、中国国内では信じられないほどに多くのファンを持つ有名な漫画家になっていた。日中間の交流もいよいよソフトがリードする時代に突入していることを実感できるエピソードを紹介したい。

コロナ禍で都内の中華レストランも、不況にあえいでいる。そんな中、生き残りをかけて「外売」を始める店が増えている。外売とは、デリバリーやテイクアウト、通信販売といった販売形態のすべてを含む中国語の表現。新たなビジネスチャンスを探そうとしている店とそうでない店で明暗が分かれそうだ。

米中対立が激化する中で、台湾海峡での両国の軍事行動が目立つようになっている。そこで心配になるのは米国が大統領選挙前だという点だ。歴史を振り返ってみても、トンキン湾事件という、米大統領が選挙で支持を得るために軍事行動を起こしたことがあった。実際、日本や中国の識者の間では、第二のトンキン湾事件の発生を心配する声も上がっている。
