
内山悟志
第49回
本連載の前回では長期的ITロードマップを策定することの重要性とそのプロセスについて述べた。しかし、5年先、10年先の自社の状況やビジネス要件を予測することは容易ではないだろう。今回は、長期的なIT計画を立案する際に用いる仮説立案と課題抽出の手法を紹介する。

第48回
ビジネス環境の変化も技術革新が著しいことから、5年先を予想することさえ困難であることはいうまでもない。一方で、抜本的な業務改革やITインフラの構造改革は一大プロジェクトであり長期的な視点を持って臨まなければならない。テクノロジの大転換期にある今こそ、将来のビジネスを見据えて、長期的な視野で企業ITのロードマップを描くことが求められる。

第47回
デジタルビジネスの創出やITを活用したイノベーションへの期待が高まっている。前回の「ITがビジネスに与える3大イノベーション」では、業種や事業に特化した領域でのIT活用をビジネスITと称して、その重要性とともに特性や要件について述べた。今回は、ビジネスITに取り組む際のアプローチと体制を考えてみたい。

第46回
社会・産業のデジタル化に呼応して、さまざまな分野でITを活用したイノベーションが取り組まれている。今回は、特にビジネスの最前線におけるITを活用したイノベーションに着目し、その特徴と実現すべきシステムやサービスに求められる要件について考察する。

第45回
“スリムな本社”という耳当たりのよいスローガンの下に、本社IT部門にはIT予算管理およびベンダー管理といった最低限の機能だけを残し、それ以外をシステム子会社やアウトソースに委ねるというのが、あたかも定説のように語られている。ITが経営やビジネスに大きな影響を及ぼすようになった現在においても、この定説は本当に正しいといえるのであろうか。

第44回
Webサービス事業者に限らず、政府・自治体、公共サービス、民間企業などが、保有するシステムやデータベースのAPIを公開する動きが活発化しており、APIエコノミーが注目を集めている。一般のユーザー企業は公開された外部のAPIを自社システム構築に利用するだけでなく、自らAPIを公開することで新規ビジネスの創造やビジネスモデルの変革を実現できる可能性がある。

第43回
分析は、大量のデータが蓄積され、それを基に何らかの仮説を検証するためだけに行うものだという考えは一時代前のものとなっている。データ分析が日々の意思決定や業務プロセスの一部になっていることが分析力を武器にする企業の条件となる。そのためには、分析を業務プロセスに組み込むことで意思決定を自動化することが有効な領域を見極めることが重要となる。

第42回
国内外のグループ企業における「ITガバナンス」を構築して経営の全体的な最適化を図ろうとする動きが高まっている。だが一方で、組織やシステムなどの状況は企業ごとに異なっており、必要な取り組みは千差万別だ。グループ各社とのコミュニケーションや情報共有を含めた協調関係の成熟度に即した取り組みが求められている。

第41回
スマートデバイス、クラウド、ビッグデータなどの普及に伴い、IoTを実現するうえでの技術的障壁が飛躍的に下がった。IoT活用による成功事例は国内外で多種多様な業種に及んでいる。ここでは、技術動向に加えてIoTのビジネスにおける価値を掘り下げる。

第40回
多くの企業のIT部門では、年齢構成に大きな問題が生じている。とくにIT部門の後継リーダーとなる年齢層の指導力に課題がある。将来のIT部門を牽引する人材をどうやって育てるか、その手法を解説する。

第39回
将来の働き方やワークスタイル変革を検討する際に、1人1台のパソコンが配置されたいわゆるナレッジワーカーを対象の中心とすることが多い。しかし、業種によっては主にパソコンを利用しない現場の作業者の生産性や判断力が業績を大きく左右する。スマートデバイスの出現がビジネスの最前線を大きく変貌させようとしている。

第38回
経営者がIT施策実行の可否や投資の優先順位を正しく判断するためには、各施策の相対的な位置づけをわかりやすく説明することが有効である。1枚の図で複数の施策の位置づけを俯瞰的に表現するビジネスポートフォリオの作成を推奨する。

第37回
IT技術が大きな転換期を迎えているなか、社内のIT部門の存在意義を問い直す議論も活発化しつつある。そこで、最新の調査では、IT部門の担うべき役割に関する調査項目を初めて追加した。その結果、将来のIT部門の役割は「縮小する」と見ている回答者が多いことが明らかとなった。

第36回
毎年行っている国内企業のIT投資動向調査の結果、2014年度のIT投資は全体として横ばいを維持したものの、守りの投資が目立つ結果となった。業績との関係では、好調な企業に攻めの投資が多くみられる一方、不調の企業は予算を減らし、守りの投資に終始する傾向が見られた。

第35回
ワークスタイル変革は、組織運営方法や人事制度など改革が必要となることが多岐にわたることから、推進主体があいまいになりがちだ。一方で、IT活用が重要な役割を担うことは疑いようがなく、能動的な姿勢が求められる。

第34回
前回は、ITRが抽出した2015年に注目すべき10の戦略テーマのうち、前半6つを紹介した。今回はデジタル「ビジネス・プラットフォーム」という概念に着目した残り4つの戦略テーマについて概要、予測およびキーワードを提示する。

第33回
今回は、2015年に向けてITRが抽出した10の戦略テーマにうち前半6つについて概要、予測およびキーワードを提示する。中期IT戦略や次年度のIT投資計画の立案の際に参考にしてほしい。

第32回
経営者もが口々にイノベーションの重要性を訴えるようになっている。しかし事業部門のIT利用者も、ITの専門家であるIT部門も、イノベーションのアイデアを創出する手法を持ち合わせていないのが実情だ。どのようにして解決していけばよいか。

第31回
今や企業においてパソコンやオフィス・ソフトウェアの操作スキルは、持っていることが当たり前のビジネススキルと認識されるようになっている。そして、現在のビジネスにおいては、コンピュータの操作スキルを超えてさらに広範なITスキルが従業員に求められている。

第30回
多くの企業でIT人材の年齢構成における歪みが問題化しており、IT部門の「人口ピラミッド問題」と呼んでいる。昨今ではとりわけ、ベテランIT人材の処遇や活用に頭を抱える経営者やIT部門長が多い。どのような対処法が有効なのか。
