佐高 信

佐高 信

評論家
さたか・まこと 1945年山形県酒田市生まれ。評論家、『週刊金曜日』編集委員。高校教師、経済雑誌の編集者を経て評論家に。「社畜」という言葉で日本の企業社会の病理を露わにし、会社・経営者批評で一つの分野を築く。経済評論にとどまらず、憲法、教育など現代日本のについて辛口の評論活動を続ける。著書に『保守の知恵』(岸井成格さんとの共著、毎日新聞社)、『飲水思源 メディアの仕掛人、徳間康快』(金曜日)など。
第27回
財界の鞍馬天狗 中山素平が貫いた護憲
佐高 信
私が中山に脱帽する第一は勲章の拒否。勲章はもらった奴より、拒否した人間が格段にエライんだと私は言っているが、中山や元外相の伊東正義を挙げれば、それは明らかだろう。『日本経済新聞』の「私の履歴書」の執筆を断り通したというのも痛快である。
財界の鞍馬天狗 中山素平が貫いた護憲
第26回
暮らしの中の反戦思想 鶴見俊輔のリベラリズム
佐高 信
鶴見は独断的に一つの思想にこだわるのではなく、日常の暮らしの中に思想を発見しようとした人だった。その武器は驚きであり、疑いである。
暮らしの中の反戦思想 鶴見俊輔のリベラリズム
第25回
江戸の死生観がその生涯に重なる 杉浦日向子の復活
佐高 信
「江戸が今といちばん違うところは、病に対する受け止め方です。人間は病の器という考え方で、一病息災とも言いますけども、何かしら病があって、それと引き換えに生きて、いい思いしている、厄落としのような観念があるんです。」
江戸の死生観がその生涯に重なる 杉浦日向子の復活
第24回
安倍的“壊憲”を論破する 無敵の憲法学者 小林節
佐高 信
自民党の改憲案は、要するに明治憲法に戻ろうとする「時代錯誤」の一語に尽きると批判する小林は、そもそも権力担当者を縛るのが憲法なのに、国民全体を縛ろうとする憲法観が大間違いだと指摘する。
安倍的“壊憲”を論破する 無敵の憲法学者 小林節
第23回
官僚と闘い官業を食った男 小倉昌男
佐高 信
1986年夏、当時の運輸大臣、橋本龍太郎を相手取って行政訴訟に踏み切った小倉は、「運輸省なんて腐った官庁は要らない。運輸省のおかげで“宅急便”はずいぶん損している。ということは良質なサービスを受けられない利用者が損しているということだ」と派手な闘争宣言をする。
官僚と闘い官業を食った男 小倉昌男
第22回
死刑廃止論者で首切り反対論者 亀井静香の「弱者びいき」
佐高 信
「たとえば日立でも東芝でも大量のリストラをするでしょう。昔から不景気の時でも経営者は歯を食いしばって従業員を解雇しないで、日立一家とか東芝一家とかいって我慢してきた。ところがいまは余剰人員を吐き出すのが構造改革だと言ってリストラする。リストラをすれば株価は上がる、そんな簡単な分析がまかり通っている」
死刑廃止論者で首切り反対論者 亀井静香の「弱者びいき」
第21回
貧乏と差別の少年時代 張本勲「喝!」の背景
佐高 信
差別が貧乏を生み、貧乏が差別を激化させる。「自分の子どもには、僕が子どもだったときのような思いを味あわせたくない、これは僕の本当の気持ちですよ」。
貧乏と差別の少年時代 張本勲「喝!」の背景
第20回
どうしようもなく駄目な又吉直樹が惹かれた極北の寂寥
佐高 信
誰とも喋る気がせず人に会うのが怖い。部屋に居たまま自分が死んだら誰も発見してくれないんじゃないかという臆病な不安。又吉には20代の前半に、そんな駄目な時期があった。
どうしようもなく駄目な又吉直樹が惹かれた極北の寂寥
第19回
沖縄の苦しみを説き続ける翁長雄志の義憤
佐高 信
「沖縄には経済援助なんかいらない。税制の優遇措置もなくしてください。そのかわり、基地は返してください。国土の面積の、0.6%の沖縄で、在日米軍基地の74%を引き受ける必要は、さらさらない」
沖縄の苦しみを説き続ける翁長雄志の義憤
第18回
“死ぬのがこわい病”の桂枝雀に寄り添った師匠米朝の達観
佐高 信
米朝はよく、学校の先生でも銀行員でも務まると言われた。しかし、枝雀は、「師匠には、やっぱり、どこかウッカリしたおかしいところがありまっせ。見た目にはどうでも、やっぱり落語家でっせ」と、それに反論した。
“死ぬのがこわい病”の桂枝雀に寄り添った師匠米朝の達観
第17回
先輩をからかうワルイ女、檀ふみ
佐高 信
檀の父、一雄は「火宅の人」として知られる。そのためかどうかはわからないが、彼女のファーザーコンプレックスは強烈である。
先輩をからかうワルイ女、檀ふみ
第16回
幼少期に感じた不条理が原点 寺島実郎の実業の思想
佐高 信
寺島は「実業の思想」に文学、あるいは文化の香りを存分に加えたリベラリストなのだが、そこにもうひとつ隠し味として、次男坊的なヤンチャな好奇心、いたずら心を挙げなければならない。
幼少期に感じた不条理が原点 寺島実郎の実業の思想
第15回
産経新聞に『護憲』の広告 前社長 住田良能の男気
佐高 信
産経新聞社長のイメージと違って、住田良能は異なる立場の人間と話すことを厭わなかった。護憲の広告を『朝日』にではなく、改憲の『産経』にという私のたくらみを面白がってくれるところが住田にはあった。
産経新聞に『護憲』の広告 前社長 住田良能の男気
第14回
「戦争で得たものは憲法だけ」 作家・城山三郎の歴史観
佐高 信
「戦争を前提にしたものの考え方にはついていけないし、戦争を前提にして人を煽りたてるようなことに対しては抵抗がある」こう断言した城山三郎は、生涯、勲章拒否、護憲を貫いた。
「戦争で得たものは憲法だけ」 作家・城山三郎の歴史観
第13回
「咳をしても一人」尾崎放哉の放埓と寂寥
佐高 信
朝から酒を飲み、友人、先輩、妻をも裏切り続け、甘えとわがままに任せて生きた放哉は、旧制一高、東京帝大卒というエリートにもかかわらず、会社を追われ、転落の一途を辿る。その業の深さに、我々は惹かれるのだろうか。
「咳をしても一人」尾崎放哉の放埓と寂寥
第12回
国家に切られたベストセラー作家 佐藤優の生き方
佐高 信
2002年5月、佐藤優逮捕の一報が流れた直後、作家の米原万里から佐藤に連絡が入る。「私と食事しない」。米原は身体を張って佐藤を守ろうとしたのだ。外務省のラスプーチンとして国益を守り、そして国家に切られた佐藤優の素顔を紹介する。
国家に切られたベストセラー作家 佐藤優の生き方
第11回
破天荒な社会派 菅原文太の矜持と反骨精神
佐高 信
自ら「『獅子の時代』の平沼銑次役と『仁義なき戦い』の広能昌三役が最も印象に残っている」と語った菅原文太は、任侠道の精神を色濃くにじませながら、最晩年は、「こんな日本でいいのか」と反原発、安倍政権批判を訴えて全国を駆け巡る社会派でもあった。その矜持と反骨精神を彩るエピソードを紹介したい。
破天荒な社会派 菅原文太の矜持と反骨精神
第10回
護憲を貫いた女性初の社会党党首 土井たか子の正義
佐高 信
1986年、社会党史上初の女性党首となった土井たか子は、1989年の参議院選挙で、土井ブーム、マドンナ旋風を巻き起こし、与党自民党に圧勝する。清潔、庶民派、ネアカと人間的な魅力にあふれていた土井を支えていたのは正義感、そして、護憲への意志だった。
護憲を貫いた女性初の社会党党首 土井たか子の正義
第9回
「山のあな、あな、あな……」吃(ども)りをバネにした三遊亭圓歌
佐高 信
1960年代、三遊亭歌奴(現・圓歌)の「授業中」という落語が爆発的な人気を得た。「山のあな、あな、あな……」と吃(ども)るのだが、歌奴自身、吃音で、「落語家になれば、吃音が治るのではないか」と考えて入門した。実は、先代の圓歌も吃音と訛りを克服して落語家になった人だった。
「山のあな、あな、あな……」吃(ども)りをバネにした三遊亭圓歌
第8回
「News23」のアンカー、岸井成格との50年
佐高 信
News23のアンカー岸井成格は、慶應義塾大学法学部峯村光郎教授の「法哲学」ゼミ以来50年以上のつき合いになる。政治的スタンスは正反対、互いに迷惑をかけ合いながら、しかし、互いを認め合いながら、不思議な補完関係が続いている。
「News23」のアンカー、岸井成格との50年
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