たとえば「菓子折りを持って、1軒1軒、不動産会社に挨拶に回る」という集客のプロセスがあるとしましょう。
このプロセスも一見すると、集客に効果があるように思えます。なにより、1軒ずつ不動産会社を回って、担当者に挨拶をしたという行動があるので達成感もあります。
しかし、これが何らかの収益に結びつくのでしょうか。
答えは残念ながらNOです。まず収益をもたらしてくれる入居希望者にほとんどメリットがありません。
物件の最寄駅の近くにある不動産会社を1軒1軒回ったとします。しかし、入居需要は物件の周辺ではなく、もっと遠いところにある可能性がよくあるのです。たとえば、引っ越しで名古屋から東京に来る、大阪から東京に来るなど、物件周辺以外からの入居需要もあります。
入居需要は物件の周辺にしかないという固定概念にとらわれると、近くの不動産会社にしか挨拶に行かず、あまり効果的でない可能性があります。
また、対不動産会社向けの行動としても、効果は薄いと考えられます。
そもそも管理をしてくれる不動産会社にも優先順位というものがあります。不動産会社にとって、優先順位が高い顧客になれば、一生懸命に集客をしてくれるでしょう。しかし、不動産会社にとって優先順位が低い顧客のままでは、どんなに菓子折りを持って不動産会社を回っても、意味がないのです。