1313万円で野村HDが1位
14位までが1000万円超

 

 今回、平均年収で1位となったのは、証券国内最大手の野村ホールディングス(HD)で1313.6万円だった。同社は野村證券や野村アセットマネジメントなどの株式を保有しており、それらの会社の事業活動を支配・管理する持ち株会社である。野村HDの従業員数は173人で、平均年齢は43.4歳となっている。

 新型コロナウイルスの感染拡大による市場の混乱で株式などの取引が活発化しており、2020年3月期の純損益は2169億円の黒字(前期は1004億円の赤字)と絶好調である。金融緩和を背景に、20年4~6月期の純利益も1425億円となった。四半期として過去2番目の高水準を記録している。

 野村HDのほかにベスト10に入った証券会社は、7位のGMOフィナンシャルホールディングスだ。平均年収は1122.8万円で従業員数は143人、平均年齢は37.9歳だった。同社はGMOインターネットグループの金融持ち株会社で、GMOクリック証券を傘下に持っている。

 2位は損害保険大手の東京海上ホールディングス(HD)で、平均年収は1245.3万円。傘下に東京海上日動火災保険を抱えている。東京海上HDの従業員数は752人、平均年齢は43.2歳。

 9位のSOMPOホールディングスも損保大手であり、平均年収は1107.0万円。従業員数は323人、平均年齢は43.5歳だった。傘下に損害保険ジャパンを持つ。

 ベスト10に最も多くランクインしたのは銀行で、6社に上った。順番に見ていこう。3位の三井住友トラスト・ホールディングスの平均年収は1201.3万円(従業員数169人、平均年齢51.3歳)、4位の第四北越フィナンシャルグループは1165.1万円(同7人、同48.3歳。傘下に第四銀行と北越銀行)、5位の三井住友フィナンシャルグループは1157.6万円(同994人、同39.8歳)、6位のめぶきフィナンシャルグループは1157.4万円(同18人、同49.6歳。傘下に常陽銀行と足利銀行)、8位の三菱UFJフィナンシャル・グループは1122.7万円(同2681人、同42.7歳)、10位の池田泉州ホールディングス(HD)は1100.0万円(同2人、同53.4歳。傘下に池田泉州銀行)となっている。

 地方銀行の持ち株会社が3社入っている。中でも目を引くのが池田泉州HDで、従業員はわずか2人。実は、この2人は池田泉州銀行からの出向者である。もちろん従業員2人だけで持ち株会社を回しているわけではなく、このほかに同行の行員99人の兼務者がいる。

 老婆心ながら、有価証券報告書記載の従業員が2人しかいないと、行内で「この2人が幾らもらっているのか」が簡単に推測できてしまうのではと心配になる。また、従業員当事者であれば、自分の年収は当然分かるので、相手の年収も正確に把握できてしまう。

 ベスト10に入ったのは、全て持ち株会社となった。傘下の事業会社の平均年収に比べて高いケースがあるので、その点は注意されたい。金額だけでなく、従業員数と平均年齢を併せて見ることが大切である。

 ちなみに、平均年収が1000万円を超えた企業は、14位までだった。内訳は、銀行が7社、保険会社が4社、証券会社が3社となっている。

大和証券は14位、みずほが18位
第一生命は23位、りそなが25位

 最後に、11位以下の主な企業の年収を確認しておこう。

 大和証券グループ本社は14位で平均年収は1014.8万円(従業員数601人、平均年齢42.3歳)、みずほフィナンシャルグループは18位で967.9万円(同1677人、同40.6歳)、第一生命ホールディングスは23位で935.9万円(同685人、同41.8歳)、りそなホールディングスは25位で919.1万円(同1028人、同46.1歳)だった。

 コロナ禍で、対面営業の自粛が広がったことから、インターネット証券は口座数や取引量が増えている。平均年収は、SBIホールディングスが839.7万円で30位(同227人、同38.1歳)、マネックスグループが783.2万円で35位(同47人、同39.8歳)だった。

(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)