賢人#24
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特集『賢人100人に聞く!日本の未来』(全55回)の#24では、歴史観を踏まえたマクロ経済分析に定評があるBNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストにインタビューを実施。同氏は、コロナ危機により、主要国の経済が「日本化」の様相を強めると警告する。そして、その脱出からの数少ない糸口が「気候変動対策」に見いだせると話す。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)

三つの「低」と債務膨張
「日本化」常態化の新潮流

――コロナ禍で世界経済が甚大な打撃を受ける中、国内外の経済の中長期的な潮流についてどのように展望していますか。

 コロナ危機で大きく世界が変わるというより、それ以前から始まっていた潮流が加速するのだと考えています。米国と中国の対立しかり、欧州各国で起こっている反グローバリズムのような動きしかりです。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各国の連帯が重要といわれながらも、米国と他国では分断が起きている。これももともと起こっていた流れだったわけです。

 さらに過去を振り返れば、日本は四半世紀にわたり低成長、低インフレ、低金利、公的債務の膨張が続き、これが定着した経済環境を「ジャパニフィケーション(日本化)」と呼んできました。先進国中心に、以前から日本化が進む流れはありましたが、コロナ危機を受け、その常態化が世界の新たな潮流になると考えています。