睡眠不足は認知症リスクを高める?
夜の睡眠時間が短い高齢者では、認知症または死亡のリスクが高い可能性があるとする研究結果を、米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院のRebecca Robbins氏らが報告した。睡眠時間が5時間未満の高齢者では、睡眠時間が7~8時間の高齢者と比べて、認知症の発症リスクが約2倍であることが示されたという。研究結果は、「Aging」2月15日号に掲載された。
Robbins氏らは今回、National Health and Aging Trends Study(NHATS)の参加者から集めた2,812人分のデータを用いて、睡眠の質および量と認知症および全死亡リスクとの関連を検討した。NHATSは65歳以上のメディケア受益者を対象にした縦断研究で、2011年以来、毎年データを収集している。対象者には、覚醒状態、昼寝の頻度、睡眠潜時(入眠までにかかる時間)、睡眠の質、睡眠時間、いびきの有無などの睡眠の特徴に関する質問票への回答を求めた。