経営コンサルタントの神田昌典氏が、アメリカで百年以上続くコピーライティング技術を日本で普及させ、はや四半世紀。第一人者、25年の集大成が『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』という468Pの大著だ。
★4つの力(判断力・思考力・表現力・発信力)が身につく【コピーライティング技術100】
★【BTRNUTSS見出しチェッカー】【PASBECONAテンプレート】【PMMサーチシート】初公開
★「どう言うか」だけでなく「何を言うか」まで完全網羅。紙・ウェブ・スマホ完全対応
★比類なき最強の教科書。第一人者、25年の集大成
神田氏は言う。「タイトルを『大全』としたのは誇張ではない。従来のコピーライティングにとどまらない広範な分野──事業戦略、マーケティング戦略から効果計測・分析、テキストデザイン、表現技術や発想法まで──総計100に及ぶコピーライティング技術を横断的につなぎ合わせ、実用しやすい体系にまとめあげるには、果てしない作業が必要となった。そのモチベーションを持続できた理由を、こっそりと明かせば、著者たちの個人的な事情がある。実は、共著者2人は、人生の先行きが見えず、大きな壁にぶちあたっていたときに、コピーライティングに救われたからだ」
第一人者の神田昌典氏と、共著者で脳性麻痺の子どものために大企業の管理職を辞し、マーケティング・コピーライターとなった衣田順一氏。今回も読者の役立つポイントを本文から抜粋して紹介する。(初出:2021年12月25日)
今回は、利益の計算などマーケティングの基礎に触れるが、「コピーを書くことと何の関係があるのか?」と思うかもしれない。
しかし、ここにはコピーライティングの本質が含まれる。
それは、コピーライティングとは、顧客をあおって、ダマして、「いいものであるかのように見せかけて売る」技術とは真逆である点だ。
コピーライティングは「顧客と良好な関係を築き、継続した取引の中で利益を上げる」もの。それを十分意識して書くために、マーケティングの理解が必須となる。
リード、フロントエンド、バックエンドの仕組み
ダイレクト・レスポンス・マーケティング(DRM)には、根幹となるマーケティングフローがある。次の図だ。
一連の流れは下記のとおり。
ステップ1:リード(買う可能性のある人を探して集める)
ステップ2:フロントエンド(買いやすい商品を一回買ってもらい、あなた個人や会社のことを信用してもらう)
ステップ3:バックエンド(高額商品の購入や継続購入で利益を出す)
下の表でもう少し詳しく解説しよう。
なかには、フロントエンドとバックエンドの間にもう一つ、商品・サービスを入れて「ミドルエンド」とする場合もある。
フロントエンドの役割は集客であり、信頼関係構築。
だから、価格以上の商品・サービスを用意し、払った金額以上の価値を確実に感じられるものにすることが必要だ。
価格が安いからテキトーなものにしようとすると絶対にうまくいかない。
典型的なフロントエンドとして、100円お試し、ワンコイン(500円)お試しなどがあるが、フロントエンドからバックエンドにスムーズに流れるように設計していくことが大切だ。
いくつか事例を挙げてみよう。
フロントエンドの事例をいくつか見ておこう。
こちらは500円お試しの事例だ。
下記は、創刊号を安くして、バックエンドで定期購読につなげるパターン。
このように、リード→フロントエンド(→ミドルエンド)→バックエンドという流れをスムーズにつくることで、収益の上がる仕組みがつくれる。
次回は、売れにくい商品・サービスを売れやすくする秘訣について紹介しよう。
P.S.『コピーライティング技術大全』の活用法を解説したセミナー動画をご覧いただけます。
(この動画は予告なく終了することがあります)
(本原稿は、神田昌典・衣田順一著『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』からの抜粋です)