動乱の少額短期保険#4Photo:PIXTA

保険の典型で、最もなじみのある分野が「生保・医療」。この分野でランキングを駆け上がっているのは、意外にも伝統的な保険会社傘下の少短ではなく、光通信とDMM傘下の業者だ。特集『動乱の少額短期保険 115社ランキング』(全5回)の#4では、最新の少額短期「生保・医療」保険ランキングをお届けする。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

「生保・医療」保険ランキング
伝統的保険会社を押さえた2社

 少額短期保険市場の「生保・医療」保険の分野は、生命保険シェアトップの王者、日本生命保険が2022年4月に参入したことで、今後、さらなる激戦が予想される。

 上図のように、21年度の「生保・医療」保険は、保険料収入で前年度比14%増の161億円、契約件数は同56%増の71万件まで伸びた。典型的な商品は、70歳男性、保険期間1年、死亡保障300万円なら、保険料は1万円程度。「手頃な保険料でシンプルな保障」をコンセプトとするものが多い。葬儀費用や墓の購入費用、遺品整理費用などを残したい高齢者に受け入れられ始めている。

 そこで本特集#4では、「家財」「ペット」「生保・医療」「費用・その他」の四つに分けられる少短の商品の中で、「生保・医療」を販売する業者を抜き出して、保険料ランキングを作成した。

 上位に顔を出したのは、意外にも情報通信事業など多種多様な事業を手掛ける光通信や、コンテンツ配信事業などを手掛けるDMM.com傘下の少短。伝統的な保険会社傘下の少短ではなかった。

 次ページにランキングを掲載しているが、その前に留意してほしいことがある。

 全115業者の中には、複数の分野の保険商品を販売している業者がある。しかし、多くの業者は保険分野別の保険料を公開していない。

 故に、次ページのランキングに登場する業者の中で、複数の分野の商品を販売している業者は、保険料収入に「生保・医療」以外の分野の保険料も含まれている。

 例えば、「生保・医療」と「家財」の両分野の保険を販売しており、主要分野が「生保・医療」である業者の場合は「生保・医療」のランキングに記載されるが、表示されている保険料収入には「家財」の保険料も含まれているといった具合だ。

 少短として登録している全115業者のランキングについては、本特集#1『少額短期「保険料」総合ランキング2022【115社】光通信が買収攻勢でSBI・全管協・東京海上の“御三家”に肉薄!』を参照いただきたい。

 果たして「生保・医療」保険を販売する業者の最新序列はどうなったのか。

図表:少短「生保・医療保険」保険料収入ランキングサンプル