仕事を「溜め込まない」
追い詰められる前にやっつけること

 やるべき仕事が目の前に山積している――そんな状態ほど、ビジネスパーソンを追い詰めるものはありません。早く片づけなければと焦り、イライラもつのります。それが心身の健康を蝕むストレスになることはいうまでもありません。

 ですから「仕事は溜めずにどんどん片づける」のが鉄則ですが、溜まってしまったらしょうがない。仕事に向かう意識を「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」から、「あれもやった、これもやった」に変えましょう。

 そのために有効なのが「締め切り付きTo Do List」のような予定表をつくることです。そうすれば優先順位が明確になり、効率的に仕事が進められます。たとえば締め切りの近い仕事を片づける一方で、ちょっとした空き時間に日々のルーティンをポンポン入れる。まとまった時間ができたら、先の締め切りの仕事を前倒しで進める、といった具合です。

 その際、一つ仕事を片づけるたびに線を引いて消すなどすると、“よし、やっつけた”感があって、より気持ちが盛り上がることでしょう。

怒らないこと
まず深呼吸をして「間」を稼ぐ

 禅は「怒りを頭に上げずに、お腹に溜めておきなさい」と教えています。そうすることで「怒りを静め、気持ちを落ち着ける」ことができるのです。

 具体的な方法としては、怒りの感情がわいてきたら、すぐにぶちまけずに、とにかく「間」を稼ぐこと。まず深呼吸をして、心の中で「ありがとさん、ありがとさん、ありがとさん」でもいいですし、「静まれ、静まれ、静まれ」や「落ち着け、落ち着け、落ち着け」などの言葉を3回となえるといいでしょう。不思議と、怒りがお腹の辺りで止まります。