わざとぶつかる人に
狙われやすい人とは
「わざとぶつかる側」が特定のターゲットを決めている可能性は低いと前述したが、それでも狙われやすい傾向は存在するという。
「ぶつかっていく側が何より恐れるのは反撃です。そのため、非力な女性や子どもを狙いやすい心理はあるでしょう。また、人物像が想像しにくい私服の相手よりも、ある程度どんな人かイメージしやすい制服やスーツの人のほうが狙われやすい傾向があります」
実際、冒頭で触れた事件はいずれも男性から女性への攻撃であった。とはいえ、男性から女性へのぶつかり行為が多いと、『セクハラ目的では?』とも考えてしまいがちだが、どうなのだろうか。
「そのパターンもありますが、その人は『ぶつかることでしか女性と接触できない』『どうせ自分は誰からも愛してもらえない』という思考の持ち主。これは、『告白してもどうせOKはもらえないからつきまとう』というストーカー的発想と似た部分がありますね。いずれにしても、ぶつかられた側に落ち度があるわけでは絶対にありません」
突然見知らぬ誰かにぶつかられる被害は、身体・精神ともにダメージを受けるうえ、立証が難しいことが多い。今後対策が練られることを願いたい。