若者の政権離れで、習近平も「火消し」

 昨年12月31日、習近平国家主席は、国営のCCTV(中国中央テレビ)とインターネットを通して2023年の賀詞を国民に贈った。前回とは異なり「台湾統一」を呼びかける声は消え、「中国の発展は若者にかかっている」とする激励のメッセージが加えられた。

 それは、昨年11月末に中国各地で行われた若者の抗議活動に対する“消火活動”のようでもあり、また20%近い失業率に直面する若い世代の不満を和らげる“鎮静剤”のようでもあった。

 中国の若手小売業者のひとりが自分の出店する客もまばらなショッピングモールを撮影し、「中国の専門家のいうリベンジ消費などどこにあるのか」と不満をぶちまけ、動画サイトに投稿した。日本の大学院に進学した留学生は「この3年間で私たちは政府への信頼も失った」と話す。

 中国国家統計局は1月17日、2022年の国内総生産(GDP)について、目標の前年比5.5%を大きく下回る3.0%増だと発表した。民心が離れつつある中で、習指導部が望む“団結”による経済回復を遂げるか否かは、2023年の見どころとなるだろう。