21年の会員権相場は8年ぶり高水準
女子プロの賞金総額は40億円を突破

 ゴルフ場会員権の購入に動くゴルファーも増え、会員権相場は過熱している。ゴルフ場会員権売買仲介最大手の桜ゴルフによれば、関東圏のゴルフ場会員権は21年の平均相場の年間騰落率が9.1%と8年ぶりの高水準を記録。22年も6.3%と好調を維持しているほか、今年に入ってからも堅調に推移している。

 折からの女子プロ人気の勢いも止まらない。その流れを決定づけた立役者がいる。19年の全英女子オープンを初制覇した渋野日向子プロをはじめとする1998年度生まれのタレント豊富な「黄金世代」の選手たちだ。

 各トーナメントの優勝賞金は高騰し、それに伴って女子ツアーの賞金総額もうなぎ上り。19年シーズンは賞金総額36億円となり、ついに男子ツアーを抜き去った。コロナ禍を経て21年は40億円を突破し、いまなお過去最高を更新し続けている。

 ゴルフファッションにも火が付いた。渋野プロがファッションブランド「ビームス」のゴルフウエアを着て全英女子オープンを制覇したことがきっかけだ。

 そして女子プロ人気とニューカマーの増加にあやかろうと、アパレル業界のゴルフウエア事業への参入も相次いでいる。

 矢野経済研究所の調査によれば、20年から21年にかけてゴルフウエアの市場規模が急拡大し、22年は1000億円を突破した。ラウンドデビューが相次ぐとみられる23年は、1100億円を上回る見通しだ。

 今回のゴルフブームはかつてのものとは様相を異にする。若者を中心とした初心者の間でゴルフ人気が高まっていることに加え、女性ゴルファーの増加に伴うゴルフファッションも過熱しているからだ。コロナ禍は収束傾向にあるものの、ゴルフ熱はまだ続きそうだ。

Key Visual by Noriyo Shinoda, Graphic:Daddy’s Home