短時間で成果を出している人がいる一方、頑張っているのに成果が出ない人もいる。この違いは何だろう? 経営の最前線で20年以上、成果上げられる人と上げられない人の差を研究してきた人物がいる。東洋経済オンライン「市場が評価した経営者ランキング2019」第1位、フォーブス アジア「アジアの優良中小企業ベスト200」4度受賞の木下勝寿社長だ。注目の最新刊『チームX(エックス)』は「世界的にみても極上レベルのビジネス書」(神田昌典氏)と評され、デビュー作『売上最小化、利益最大化の法則』は「20年に一冊の本」(人気会計士)と絶賛された。そして今、「やる気に頼らず楽しく続けられる」と話題となっているのがベストセラー『時間最短化、成果最大化の法則──1日1話インストールする“できる人”の思考アルゴリズム』だ。本稿では【がっちりマンデー!!】SNSで「ニトリ」似鳥会長と「食べチョク」秋元代表から「2022年に読んだオススメ本3選」に選抜された本書から一部を抜粋しながら、「最短時間で最大の成果を出す方法」を紹介する。

激動の幕末で坂本龍馬がキーマンになった意外な理由

なぜ、坂本龍馬がキーマンになったのか?

 私は坂本龍馬が好きで、18~19歳の頃、「龍馬はなぜ活躍したのか」を考えていた。

 幕府の権勢が揺らぎ、諸外国から開国を迫られる時代の変わり目だったことが大きかったと思うが、同時代に生きる人が、みな龍馬のように活躍したわけではない。

 何が龍馬の成功要因かといえば、「誰に」「何を」の量と質が周囲の志士と圧倒的に違ったのだろう。

 後ろ盾もない中で、各藩のキーマンに将来の国のカタチを話すことで、薩長同盟、大政奉還を進めていった。

 そもそも一介の脱藩浪士がなぜ藩のキーマンに直接話をできるようになったのか。

 それもキーマン以外の「誰に」「何を」話したかで、決まっていったのだろう。

人脈も「誰に」「何を」話したかで決まる

 「この人なら上の人に会わせてもいい」と思われる話をして数珠つなぎでキーマンにたどり着いている。

 営業成績がよい人と悪い人の差も、「誰に」「何を」話したかで生まれる。

 人脈も「誰に」「何を」話したかで決まる。

 そうなると、成果を上げるには、「誰に」と「何を」を変えることだとわかる。

 そのためには、うまくいっている人をじっくり見ること。

 身近で成果を上げている人が、「誰に」「何を」話しているかをチェックする。

 「誰に」が一流の人かもしれないし、「何を」が非常に価値のあることを話しているかもしれない。

 一方、成果を上げていない人は、友達とムダ話をしているかもしれない。

 一日も早く、成功している人の「思考アルゴリズム」を手に入れるのだ。

(本稿は『時間最短化、成果最大化の法則』の一部を抜粋・編集したものです)