・スタートアップのM&A
SaaSはわかりやすく、上記の通り二極化することが予想できるので、サービスラインナップを拡張する形でのLTV/CACの向上を計りやすいと思います。全体感としてSaaSだけでなく、二極化は進むと考えた時に、他領域でもスタートアップのM&Aが進むと思います。2021年ですがスニダンのモノカブ買収や、上場企業ですがマネーフォワードのM&A戦略は良い事例だと思います。

・日々を豊かにするサービス
すごく大前提として、サービスのホワイトスペースは減っていると思います。それでもユーザーの負は多く存在しています。その中でも、すごく深刻な課題というより、個々人が自分らしく生きられたり、豊かさを感じることに資するサービスに注目しています。例えば、2022年から高校での金融教育が必修化されましたが、金融知識があった方がいいことは大人になってよくわかる部分が多いです。健康も同様です。そういった領域に対して、今の親世代(=インターネットネイティブ)の起業家がアプローチすることも増えるのでは、と感じています。これはやや希望と、私自身の頭の中に近いですが……。

2023年に注目すべきスタートアップについて教えてください。投資先の場合は、その点を明示してください。

・シャトル
前職在籍時の投資先です。子ども向けのプリペイドカード「シャトルペイ」を開発・提供しています。コロナ禍でキャッシュレス化は急速に進みました。しかし、子どものお小遣いという意味では取り残されたままです。そのような課題と金融教育というと難しく聞こえますが、お小遣い帳をつけたり、運用の擬似体験ができたりという未来に共感しています。

・RENDEZ-VOUS
VCからするとニッチな市場ということになるかもしれませんが、希少な車の共同所有サービス「RENDEZ-VOUS」を展開しています。1/8の価格で憧れの車を共同購入出来るサービスで、リリース後初の車であるFerrariのTestarossaは342万円(維持管理費込み)という価格を実現し、完売していました。ニッチですが、深いファンがいる領域です。

・Crezit Holdings
前職在籍時の投資先です。与信プラットフォーム「Credit as a Service」を提供しています。金融のアンバンドル化(分離)が、ここ数年で徐々に進んできている中でも、ユーザーからするとどっちでもいいというところが多いです。それらの価値がユーザー体験に落とし込まれる世界観に期待しています。