詳細はこれから詰めて秋ごろには発表されるということですが、経済評論家として即座に頭に浮かぶ話が三つあります。
それは、
(1)セブンとの競争軸が変わる。セブンを超える武器が手に入る
(2)コンビニのビジネスモデルがおそらく変わる
(3)資本主義の従来ルールが大きく変わる
の3点です。それぞれ、お話ししたいと思います。
(1)セブンとの競争軸が変わる
セブンの強みは「IT+人材力」
コンビニは、業界ダントツなのがセブン-イレブンで、そのトップの地位が失われることはまず考えられないというのがこれまでの常識でした。
セブン-イレブンのビジネスモデルは盤石です。業界でもっとも多い店舗数を持ち、業界でもっともすぐれた商品開発力を持ち、結果として業界でもっとも高い日販(1日あたりの店舗売り上げ)を誇るのがセブン-イレブンです。
そんなセブンの強みは、「IT+人材力」だと言い換えることができます。
有名なのは「ITによる死に筋管理」で、よく売れる商品だけが売り場で生き残っていくことが商品力の強さの一翼を担います。
同時に優れた人材が、さまざまな飲食店や食品メーカーとコラボしながら新たな商品を生み出し続けることで、売り場に次々と強い商品を送り込んでいきます。
前者は創業当時以来のセブンの強みであり、後者はここ15年ぐらいで急速に加わった新しい強みです。そしてこの両輪が回り続けることで、セブンの牙城はなかなか崩すことはかなわないほどのものになっているのが現状です。