「経営者ハードディスク」のススメ

尾原:おもしろいなと思ったのは、40点の回答に曽山さんが加筆修正していくと、社内ハードディスクに足りないところが足されていくことです。

曽山:そうですね。まず僕がソヤマンGPTに質問を入れて、「ソヤマンGPTの回答」があって、そのあと「曽山の回答」を入れて、手作業でかかった時間を書きます。

 すると、回答の内容・質・スピードを、エンジニアのみんながバージョンアップしてくれます。これは最近、プロトタイプ的に実験が始まったところです。

尾原:ふだん表に出さない40点の部分がどんどん足されていくから、「外部では言ってないけど実は」といった秘伝のタレ、「ソヤマンハードディスク」が作られていくんですね。

 これは全経営者、やったほうがいいですよね。

曽山:絶対にやったほうがいいです。

尾原:「『経営者ハードディスク』を外部に出さないかたちで作りませんか?」と言ったら、めちゃくちゃ売れる気がします。

曽山:売れると思いますよ。例えば企業内版の「GPTS」は、ノウハウが文字化されていないんですよ。書籍を出している人が最低ラインになりますよね。

 でも、社内報などで発信されている経営者の方は、作って売れますよね。

伊藤:そうですね。

尾原:日々アウトプットしていると、ChatGPTのメモリ機能のように言葉が蓄積されていきます。本やブログなどでアウトプットしていなくても、例えばサイバーエージェントが運用している「GEPPO」など、上司が日々メンバーにフィードバックしている言葉を蓄積していけば、結果的にその人のベクトルが決まっていくかもしれませんね。

曽山:そう思いますね。

伊藤メンバーの人たちが、経営者やマネージャーの考えを認識することがめちゃくちゃ大事だと。日々のアウトプットが蓄積して、「○○GPT」のようなハードディスクができること自体が重要で、それがメンバーにとってわかりやすいことにつながるから、「アウトプットしなよ」ということですよね。

曽山:そうです。

尾原アウトプットすればするほど、自分の成長ベクトルや決断ベクトルが見える化するから、アドバイスをもらいやすくなる。そしてそれが蓄積していくと、40点の回答が80点になる。だから時短にもつながる。これはダブルですよね。

曽山:まさに。

伊藤:それはダブルだわ。

尾原:『努力革命』には羊一さんの事例として、「孫さんの書籍などから情報を集めて、孫さんのキャラクターを想定して、アドバイスをもらう。そこに自分の設定を加えて、意思決定や決断の壁打ち相手になってもらう」といったことが書いてあります。

 そういうかたちでアウトプットする文化を作って、アウトプットを蓄積していくと、5人の上司に一気に相談できますし、多様な仮想相談相手を作っていくことができそうですね。

伊藤:「相談相手の1人が孫さん」みたいなね。

尾原:孫さん、藤田さん、曽山さんの3人に、同時に相談できますよね(笑)。

曽山:(笑)。

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