損保の情報漏えい問題が生保に飛び火、保険業界にはびこる根深い問題

相次いで発覚した損害保険ジャパンの出向者による契約情報の漏えい問題は、他の損保だけでなく生命保険会社にまで波及し、業界を上げての問題となっている。なぜ、個人情報まで漏えいしたのか。その要因を探った。(ダイヤモンド編集部編集委員 藤田章夫)

損保の情報漏えい問題が
生保にも飛び火

Q女性のイラスト

Q  7月12日に、みずほフィナンシャルグループと親密な保険代理店、トータル保険サービが公表した契約情報の漏えい問題が広がっていますね。

答え男性のイラスト

A  当初は、損害保険ジャパンによる情報漏えいが次々に発覚しましたが、やはりというか、東京海上日動火災保険や三井住友海上火災保険でも発覚しました。あいおいニッセイ同和損害保険も調査を進めているようです。

Q女性のイラスト

Q 生命保険会社でも発覚しましたね。

答え男性のイラスト

A 東証グロースに上場している生保系大手乗り合い代理店のアイリックコーポレーション(屋号は保険クリニック)が、第一生命保険から出向している社員が契約情報などを、子会社のネオファースト生命保険に漏らしていたと発表しましたね。

Q女性のイラスト

Q SOMPOホールディング子会社のSOMPOひまわり生命保険の名前も上がっていますね。

答え男性のイラスト

A 公表されていませんが、十六銀行に出向しているひまわり生命の社員が競合生保の情報を漏えいしていたようですね。

Q女性のイラスト

Q 業界がどよめいたのが、今話題のFPパートナー(FPP)での情報漏えいでした。

答え男性のイラスト

A FPPの契約者情報を東京海上の出向者が漏洩させていたと発表しましたね。多額の広告費やプライム市場上場記念キャンペーンでの評価倍率などで話題になっているさなかのことですので、泣きっ面に蜂といえます。

Q女性のイラスト

Q 損保や生保の出向者は、いったい何のために情報を漏えいさせていたのでしょうか。