1つめは、どの企業も日本の大企業ではなく、米国のスタートアップ企業に近い企業文化を持っていたこと。
2つめが、創業者や経営陣が日本の伝統・技術を守ることに対して、強い責任と自負を抱いていたこと。どの企業の経営リーダーからも、日本の伝統・技術に対する深い敬意が感じられました。
もちろんスタートアップ企業なので、既存のビジネスを破壊するようなイノベーションを起こしていかなければなりません。しかしながら、経営リーダーがこうした役割を認識しつつも、同時に日本の歴史的な遺産も重視し、未来の成長のために生かそうとしていたのが印象的でした。
3つめが、どの企業の経営リーダーも、自社の利益だけではなく、業界全体への貢献も重んじながら、製品やサービスを開発していたこと。自社の製品やサービスが、エコシステムにどうフィットして、その結果、どのような良い影響を業界にもたらせるかを重視していたのは、とても日本的で興味深く感じられました。
例えば、ロボットの制御技術を開発するスタートアップ企業Mujinには外国籍の社員が多数、在籍しています。本社の社員の半分は日本国外の出身者で、組織だけ見れば、一見、欧米企業のようです。ところが、その歴史をひもといてみると、日本の顧客、サプライヤー、ロボット産業全体に貢献することを重視して、製品やソリューションの開発してきたことがよく分かります。
Mujinだけでなく、他の企業の経営者も「業界全体」や「エコシステム全体」にどう貢献できるか、という視点を大切にしていたのが記憶に残りました。これは自社の利益のみを追求しがちな米国企業では見過ごされてきた点であり、私たちがもっと学ぶべき点だと思います。
「お米チップス」に大感動
“コンビニ飯”のクオリティーに驚いた!
日本滞在中は「食」も堪能しましたが、一番びっくりしたのは、コンビエンスストアの食品のおいしさ! 特に気に入ったのは、タピオカミルクティー、巻きずし、それから、お米チップス(ライスチップス)。お米チップスはいろいろな種類の味を試してみましたが、いずれもおいしかったです。
実は、他の教員の間でも「コンビニごはん」はおいしいと大評判。こんなにフレッシュなおすしやサラダをコンビニで買えるなんて、予想だにしていませんでした。