私たちは何かを先延ばししたり、仕事にかまけて自分を見失ったりするのが得意技です。その間にも人生の時は過ぎていくのに、どうやら、自分が時間の奴隷になっていることにはほとんど気づいていません。自分の死について考えることで、今ある自分の時間に全力を注がざるを得なくなります。
時間は唯一無二の価値ある通貨、
だから浪費している暇などない
ストア派は時間を重視し、唯一の真の通貨であると見なしていました。最も民主的な通貨ともいえます。物質的な豊かさの度合いと関係なく、時間はすべての人に与えられているからです。(ただし、割り当ての量は人それぞれで、追加の時間はお金では買えないもののひとつです)
私は湯水のごとく時間を無駄遣いしています。1日に何時間もインターネットにはまって、どうでもいい事柄や、来週になったら覚えていないようなつまらないことで議論したりしています。
仕事とはいえず、かといって有意義な余暇でもなく、またじっくり考えをめぐらしたりリラックスしたりしているのでもありません。
古代ストア派なら、インターネットに長時間へばりつくのをきわめてひどい時間の使い方だと言ったことでしょう。札束を手にしたら、私はそれをそのままゴミ箱に突っ込むでしょうか?いいえ。でもどういうわけか、私は自分の時間をネットで食いつぶし、考え直すこともないのです。