「武蔵野大学」が絶好調の西武沿線

 いずれも中堅・中位校だが、ここからは西武沿線の学校を見ていこう。本部は東京湾岸に移転したが、100周年を迎えた武蔵野大学武蔵野キャンパスにある武蔵野大学(西東京市)。最寄り駅は西武新宿線「田無」である。最も受かりやすい入試回は、都立三鷹に準拠したI・II型と都立武蔵に準拠したI・II・III型が設定されている[1日適性検査型]で、24年は66人が受験して実倍率1.06倍(23年1.33倍、22年1.06倍)だった。25年も同様の状況が続くだろう。

 最多の262人が24年に集まった[1日午後2回]は1.46倍(23年1.44倍、22年1.3倍)だったが、志望者数が7割半も増えており、25年は1倍台後半を目指すことになりそうだ。国語か算数と国数理社の選択2科、もしくは英語1科という負担の少なさも人気の要因だろう。2科・4科の[1日1回]と[2日3回]は、24年の受験者数は151人と73人で、実倍率は1.37倍と1.55倍だが、志望者数が7割半と6割強も増えており、25年はどちらも2倍に向かう流れだ。

 算数1科の[2日午後4回]も64人受験で1.52倍と似たような競争状況だが、志望者数6割増で、25年は1回や3回と同様にハードルが上がりそうだ。23人受験で3.29倍だった[4日午後アドベンチャー]は国数の基礎学力試験とグループ活動「スカベンジャーハント」による入試だが、志望者数が半減しているので、25年は狙い目になるかもしれない。

 男子部と女子部が中等部となり、24年からは高等部も共学化した自由学園(東久留米市)の最寄り駅は西武池袋線「ひばりヶ丘」。幼稚園から大学に相当する最高学部までが集まっている。入試は国数2科に加え、集団考査や個人と保護者の面接も課され、集団生活に適しているかも問われるようだ。

 中等部の募集人員は初等部からの内部進学も含め90人で、[1日1回]は24年に91人が受験して実倍率1.52倍(23年1.45倍、22年1.28倍)と徐々に人気が上がっている。志望者数も上向きで、25年はいささか受験生が増えるかもしれない。若干名募集の[10日2回]は18人が受けて3倍だったが、こちらは少し緩和気味だ。