こうして朝鮮半島の人々に多大なる犠牲を強いたことを決して忘れてはならないが、同時に、日本が中国やロシアに朝鮮半島を支配されることが自国の安全に甚大な影響を及ぼすと考え続けてきたこともよく認識しなければならない。

 1965年に日韓基本条約を締結し関係を正常化した後、日本は韓国の早急な経済的離陸が重要と考え、全面的に支援した。南北に分かれ米国との同盟を結んだ韓国の国づくりを助けるのが、日本の安全のためにも必要と考えたのだ。

 日本はある意味一貫して朝鮮半島を日本の安全と一体化して考えてきた。それは今日でも当てはまる。

 日本の利益は朝鮮半島の安定であるが、専制体制にある北朝鮮が主導権をとる朝鮮半島の出現も困る。やはり米国と同盟関係にあり、民主主義のもとでの先進国の道を歩んでいる韓国を支援していくのが日本の国益にかなう。

 北朝鮮が強硬策に転じたらどうなるかは、すでに1994年の第一次北朝鮮核危機で経験済みだ。

 第一に必要になるのは、朝鮮半島有事における米国の作戦計画を稼働させることだ。

 それは米韓相互防衛条約に基づく米韓共同作戦であると同時に、日米安保条約に基づいて米軍が戦闘機、人員など日本へ大量動員することがなければ、北朝鮮の韓国への侵攻は防げない。

 日米韓の連携がなければ、そもそも効果的な抑止力とはならないということだ。

 韓国が破棄通告をした日韓のGSOMIA(軍事情報包括保護協定)の最も重要な機能は、日米韓の間の軍事情報の交換を遅延なく実施することなどを通じて、日米韓の連携を現実に進めていくことにある。

まずパートナーシップを
組むべき相手は韓国

 経済関係でも日韓の連携は重要だ。

 半導体材料の対韓輸出厳格化や韓国を輸出管理上の「ホワイト国」から除外したことが、どれだけ実体経済に影響を及ぼすのか即断はできない。

 しかし、日韓の経済が深い相互補完関係にあることは間違いがなく、日韓関係のさらなる悪化が貿易、運輸、金融など経済分野全般に縮小効果をもたらすことは明らかだ。

 韓国内の日本製品不買運動も日本から進出しているユニクロなどに影響を及ぼしている。日本と韓国との間の交流も急速に減りだした。