
2017.6.8
「同一労働同一賃金」は正社員の給与引き下げ圧力になる
働き方改革が目指す「同一労働同一賃金」はスローガン倒れだ。正規と非正規の賃金格差は仕事の内容に差があるからで、非正規雇用が増えたのは経済の構造変化が原因だ。形式的に行われれば正規社員の給与引き下げ圧力になる。
一橋大学名誉教授
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『1940年体制―さらば戦時経済』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』『仮想通貨革命』『ブロックチェーン革命』など。近著に『中国が世界を攪乱する』『経験なき経済危機』『書くことについて』『リープフロッグ 逆転勝ちの経済学』『「超」英語独学法』などがある。野口悠紀雄ホームページ
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2017.6.8
働き方改革が目指す「同一労働同一賃金」はスローガン倒れだ。正規と非正規の賃金格差は仕事の内容に差があるからで、非正規雇用が増えたのは経済の構造変化が原因だ。形式的に行われれば正規社員の給与引き下げ圧力になる。
2017.6.1
「働き方改革」で超過労働抑制が打ち出されたが、「過労死ライン」の長時間労働は減っていない。自宅に帰ってからも働く人が増えれば、仕事量は変わらずに「体のいい賃金カット」で終わる。労働生産性を上げないとそうなる。
2017.5.25
個人が、フリーランサーとして働き、副業や兼業で、ウェブを通してさまざまな情報コンテンツを有料配布する社会がもうすぐ来る。ネックになっていたのが課金システムだが、仮想通貨(ビットコインが普及すれば簡単にできる。フリーランサーの可能性…
2017.5.18
ビットコインの送金は、国内だけでなく海外送金でコストの安さなど、銀行よりさらに優位性を持つ。途上国との貿易拡大や安い労働力が活用できるなど、ビットコインによる送金システムを確立することは、日本の成長戦略としても重要だ。
2017.5.11
メガバンクが独自に発行する仮想通貨が広く使われる日が近ずいている。5月から行員同士の送金などの実証実験を始めた三菱東京UJF銀行では、来春には一般向けに発行するという。他の銀行も仮想通貨を発行し、他行預金保有者への送金が安い手数料…
2017.4.27
ビットコイン(仮想通貨)による送金は、手数料の安さやいつでも瞬時に送れるなどで、銀行の送金システムより優れている。現実通貨に両替して送金するのも、手数料は銀行振り込みと同じか少し高い程度。送金の便利さでは、ビットコインはすでに銀行…
2017.4.20
ビットコインを使えば、地球上のどこにでも瞬時に送金ができる。ロシアとの紛争が続くウクライナで、垂れ幕にビットコインのコードが書かれていたバリケードの写真を見て、世界中から支援の寄付が集まったこともある。送金や受け取りの「財布」は、…
2017.4.13
仮想通貨が4月から正式な決済手段として使えるようになり、一部の量販店舗で試験導入が始まった。店にとっても決済手数料がカードより安く、ビットコイン決済が零細な中小商店でも急速に普及する可能性もある。だが利用者は習熟するまでは少額の保…
2017.4.6
政府の「働き方改革」の実行計画がまとまったが、欠けているのは会社などに属さないフリーランサーのような働き方だ。情報通信技術の進歩で仮想通貨などが普及すればさまざまな働き方が可能になり、残業規制や就業規則に縛られないで働くこができ、…
2017.3.30
仮想通貨や人工知能などの新技術が実際の生活でも利用できるようになり始めた。銀行での送金が不要になり、フリーランスのような仕事が増えるなど働き方も大きく変わりそうだ。仮想通貨の利用を中心に、経済活動や生活が大きく変わる“革命”を一足…
2017.3.9
ブロックチェーンで運営されるスマートロックは、シェアリングエコノミーで相手と直接に取引することを可能にする。現在、UberやAirbnbなどによって中央集権的に行なわれているシェアリングエコノミーを分散化し、未来社会の重要なインフラになるだ…
2017.3.2
イノベーションを生み続けるITビジネスでは、UberやAirbnbのような中央集権的なサービスも遅からず陳腐化し、いずれ不要になると考えられる。規制の議論も、根本から見直す必要がある。
2017.2.23
トランプ大統領の政策は、シリコンバレーを中心とする米国のハイテク産業の発展を阻害する危険がある。これは、米国経済に甚大な悪影響を与える。米国経済をリードしているのは、これらハイテク企業群だからだ。
2017.2.16
2016年7~9月期までは、実質消費が順調に増えていた。消費者物価が低下して実質賃金が上昇したためだ。しかし、10~12月期では、円安で実質消費の伸びが鈍化している。このままでは、実質賃金と実質消費の減少が再現する。
2017.2.9
シリコンバレーには、想像を絶する本社オフィスがある。現在の米国を牽引しているのは、こうした企業だ。トランプ大統領が移民抑制的な政策を取れば、こうした企業の成長は抑えられ、米国経済は打撃を受けることになる。
2017.2.2
米ラストベルト(さびついた工業地帯)の都市デトロイトは、いま荒廃から抜け出そうとしているが、回復は容易でないだろう。しかし、その郊外には、驚くべき「未来都市」が成長している。その違いとは。
2017.1.26
トランプ大統領は、ラストベルトの労働者に支持されたといわれる。「ラストベルト」とは、「さびついた工業地帯」という意味だ。そこは、本当にさびついて、どうしようもない地域なのだろうか?
2017.1.19
高齢者が元気になっているのに、65歳以上の労働力人口比率は低下している。その原因は、制度にある。とくに、社会保障制度が就労のインセンティブを阻害している。
2017.1.12
高齢者の定義を75歳以上とする提言が公表された。高齢者が元気になっていることを踏まえれば、適切な考えだ。必要なのは、高齢者が働く社会を実現することだ。
2017.1.5
ビットコインの時価総額が史上最高値を記録している。2017年には三菱UFJ銀行の仮想通貨が一般の利用に供されることもあり、金融や通貨に関する基本的な状況が大きく変化すると予想される。
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