
2018.3.22
なぜ日米金利差が拡大しているのに円高になるのか
米国の長期金利が上昇し日米の金利差が拡大しているのに円高が進んでいる。「投機の時代」が終わり安全志向へと流れが変わったからだが、日本や中国には企業収益が落ちるなど負の影響が出そうだ。
一橋大学名誉教授
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『1940年体制―さらば戦時経済』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』『仮想通貨革命』『ブロックチェーン革命』など。近著に『中国が世界を攪乱する』『経験なき経済危機』『書くことについて』『リープフロッグ 逆転勝ちの経済学』『「超」英語独学法』などがある。野口悠紀雄ホームページ
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2018.3.22
米国の長期金利が上昇し日米の金利差が拡大しているのに円高が進んでいる。「投機の時代」が終わり安全志向へと流れが変わったからだが、日本や中国には企業収益が落ちるなど負の影響が出そうだ。
2018.3.15
森友学園への国有地売却問題で公文書の書き換えが行われたが、ブロックチェーンで管理すれば、検証が容易にできるから改ざんは難しくなる。政治家の圧力から行政の中立性を守る強い防壁になる。
2018.3.8
キャッシュレス化が世界で加速する中で、このままでは日本が中国の電子マネーに送金・決済システムを支配される恐れがある。対応策はメガバンクの仮想通貨の開発を急ぐことだ。それは出遅れを逆転させる。
2018.3.1
中国の最先端AI技術が米国を追い抜く日が近そうだ。個人情報の利用に“寛容”な特異な社会構造が究極の監視社会を作り出すだけでなく、AIによる「軍事革命」で軍事力でも優位に立つ可能性がある。
2018.2.22
黒田総裁が再任された日銀新体制の役割は、緩和維持」ではなく、できるだけ早く困難な金融正常化に踏み出すことだ。金融緩和こそが、いまや日本にとって大きな成長阻害要因になっているからだ。
2018.2.15
世界同時株安は、米国の金融正常化に伴う投機の沈静化が、トランプ政権の登場で一時的に反転していたのが、もとの流れに戻り始めただけだ。日本も円安で企業利益がかさ上げされた局面は終わると考えるべきだ。
2018.2.8
ビットコイン投資を考えるのに役に立つのは先物市場だ。売り越しや買い越しのポジションから将来の現物価格の予想の分布などがわかるからだ。いまは投資に慎重であるべきだと、先物市場は警告を発している。
2018.2.1
仮想通貨取引所のコインチェックで580億円が不正に引き出されたのは、仮想通貨の信頼性とは全く無関係だ。取引所のずさんな管理が原因の、「起こるべくして起きた初歩的な事故」だ。
2018.1.25
投機色を強めるビットコインの取引規制が各国政府から打ち出されているが、証拠金取引規制などの何らかの規制は必要だ。新しい送金・決済手段として育てるため日本は積極的に議論をリードすべきだ。
2018.1.18
IT技術を駆使してさまざま金融サービスを生み出すフィンテックで中国企業の台頭が目覚ましい。豊富な資金力とIT人材が成長の支えになっており、日本の金融業が中国フィンテックに席巻される日の到来も絵空事ではない。
2018.1.11
ビットコイン価格が急落したのは、先物取引が始まったのと関係がありそうだ。将来の価格に対する「人々の考え」が定量的なデータとして知ることができるようになり、弱気見通しが市場に反映されるようになったのだ。
2017.12.28
金利がある限度まで下がると、銀行が貸し出しを抑え、金融緩和は逆に経済を抑圧するという理論がある。日本はすでにその「リバーサルレート」を下回っている可能性があり、緩和継続を掲げる日銀は説明が必要だ。
2017.12.21
一般の取引所でのビットコインの先物取引が始まった。先物価格が形成されて将来の見通しができるようになり、売り買い両面で取引が拡大、投機色の強かった価格を落ち着かせる効果もある。価値保存の手段に使えるようになり「通貨」としての存在感が…
2017.12.14
経済停滞が長引いているのは企業と従業員の所得分配が大きく変化しているからだ。今必要なのは、賃上げでなく、所得税減税と法人税増税による再分配だが、逆の税制改正が行われようとしている。
2017.12.7
アベノミクスの失敗は実質家計消費支出が増えていないことでも明らかだ。経済停滞下での企業の利益増は「帳簿上の変化」に過ぎず、物価上昇が終わりに近づいているため、利益増・株価上昇局面もそろそろ終わる。
2017.11.30
株価高騰の背景には企業利益の増加があるが、このところ3回の株価上昇局面は円安と原油価格下落の海外要因によるものだ。企業利益の増加が消費や投資につながるメカニズムがなくなっているから、今回も継続しないだろう。
2017.11.23
分裂後の様々な思惑や取引量増大で価格高騰が続くビットコインだが、送金手数料も自動的に上がってしまい、少額・高速の決済や送金ができるメリットが急速に失われようとしている。手数料問題をどう解決するかが今後の利用拡大を決めることになる。
2017.11.16
17日予定されていたビットコインの新しい通貨の分岐が取りやめになった。再分裂で混乱すれば、少額高速の送金・決済ができネット情報の質を高める可能性を持つ仮想通貨自体が「欠陥通貨」として信用を失いかねなかっただけに、ひとまずはよかった。
2017.11.9
再分裂が11月中旬に予想され、暴落が起きてもおかしくないビットコインだが、「値上がり益期待」で価格上昇が続いているのは、18世紀の英国で起きた「南海バブル」の様相だ。だがいまの国債や株式市場は破裂すればもっと深刻なバブルだ。
2017.11.2
異常な値上がりが続くビットコインだが、新仕様導入に伴う度重なる分裂による混乱や、分裂したもう片方のコインで意図しない取引が行われるリスクも解消されていない。高騰は投機資金の流入によるとみられるが、さまざまな問題が起きビットコイン自…
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