
深田晶恵
第187回
外国では賃金が上がっているのに、日本はこの20年間、賃金が上がっていない――。そんなグラフをニュースで目にした人は多いだろう。何とも悲しくなる話だが、それよりも衝撃的な事実がある。実は、日本のサラリーマンの収入は「手取りベース」で見ると、横ばいどころかガタ落ちしているのだ。手取り年収を試算したグラフを見てほしい。

第186回
節約術の王道といえば、携帯電話料金の見直しだ。しかし、これを面倒に感じる人は多い。何を隠そう、私も何年もの間そうだった。ただ、「ファイナンシャルプランナー(FP)としてそれではいけない」と一念発起して、自分なりのアドバイス方法を見つけた。その「早分かり・カンタン見直し術」をご紹介したい。

第185回
日本銀行の黒田東彦総裁が、「家計の値上げ許容度が高まっている」とした発言について釈明に追い込まれた。それほど値上げラッシュに対する人々の不満や不安が高まっている。そこでファイナンシャルプランナー(FP)として、値上げラッシュを乗り切るための「三つの家計防衛術」をお伝えしたい。キーワードは「見直し・見える化・振り返り」だ。

第184回
マンションの価格高騰で住宅ローンの「借り過ぎリスク」が高まっている。住宅ローンの「変動金利×35年返済」マジックが、お金持ちではない人でも6000万~8000万円の高額マンションを買える気にさせているからだ。しかし、住宅ローンを「借りられる」ことと「返せる」ことはイコールではない。そのリスクを十分に認識した上での判断が必須だ。

第183回
定年退職すると突然、自分で健康保険を選ばなくてはいけなくなる。しかも、選び方によって支払う保険料や受けられる給付の内容が変わる「究極の選択」だ。今回は三つの選択肢の中で自分にとってお得な健康保険を選ぶためのポイントを解説する。

第182回
年金の受給開始時期を遅らせる場合、「さかのぼって一括で受け取る」という選択肢もある。以前までその一括受給も選択肢の一つと考えていた筆者だが、このたび考えを変えた。一括受給をしたことで税務署から延滞税の支払いを求められた人がいたのだ。しかもそれを不服として裁判を起こし、敗訴していた。いったい何が起きたのかを解説し、併せて一括受給における注意点も確認してみよう。

第181回
年金の話題で「繰り下げ受給」は人気テーマの一つ。4月から75歳まで繰り下げの上限年齢が引き上げられたこともあり、例年以上に話題沸騰中だ。しかし、誰でも年金の繰り下げ受給をした方がいいわけではない。「向いている人」と「向いていない人」がいるので、試算をベースに解説しよう。

民間保険は、事故や病気、災害などが起こったときの経済的リスクに備えるために入るものです。「心配だから」とすべての保険に入ると、保険料負担が重くなります。「要る保険」と「要らない保険」を知りましょう。

退職金を手にすると、それまで資産運用に興味がなかった人も「少しでも増やしたい」と思うようになります。気持ちが焦って失敗しないように注意すべきポイントを見てみましょう。

住宅ローンを借りたときには「定年以降もローンが残りそうだけれど、退職金で一括返済すればいいかな」と思っていても、イザ定年を迎えると、一括で返すべきか、このまま返済し続けるか迷いが出てくるものです。見直しのコツを見てみましょう。

第180回
2022年4月から公的年金の繰り下げ受給の上限年齢が「70歳から75歳まで延長」になることが話題だ。75歳まで受給を繰り下げると、「手取りベース」でいくらぐらい年金額が増えるのか。また、何歳まで長生きできたら元を取れるのか。妻を扶養している夫の試算に加えて、今回初めて専業主婦や扶養の範囲内でのパート勤務の期間が長かった妻のケースも試算してみた。

第179回
「確定申告の締め切りは3月15日」ということは、よく知られている。だが、税金が戻ってくる「還付申告」は通年で申告できることを知っている人は少ない。確定申告の期限に間に合わなかった人でも、今から払い過ぎた税金を取り戻すことが可能なのだ。さらに、還付申告は5年さかのぼることができる。今回は、還付申告による節税額の試算や対象になる主なケース、具体的な申請方法についてお伝えする。

第178回
「確定申告ネタ」第3弾の今回は、1回目の医療費控除、2回目の社会保険料控除に続いて、「ヒトの控除(人的控除)」がテーマだ。扶養・介護している親がいる人で、控除を見落として大損している人も多い。実体験に基づいて、周囲の税理士やファイナンシャルプランナー(FP)も控除対象になると知らなかった見落としを自身でも発見したので、それも含めてお伝えしたい。控除を見落とさず、節税メリットを最大限享受してほしい。

第177回
確定申告で絶対やってはいけないのが「控除=非課税の枠」の使い残しだ。本当なら節税できるのに税金を多く支払うことになってしまう。今回は「社会保険料控除」をテーマに、うっかり控除を使い残してしまいがちな4ケースを紹介する。節税の3要点と年収別の節税効果を具体的に解説する。

第176回
昨年、『医療費控除で知らないと大損する「3つの極意」、国税庁作のエクセルに罠?』と題した解説記事を書いて、大きな反響があった。今年はその「国税庁作のエクセルの罠」が直っていて喜んでいたのだが、国税庁の申告サイトにまだ「罠」が残されていた。国税庁に悪気はないはずだが、気付かない人が大損する可能性が高いのは確かだ。医療費控除の「三つの落とし穴」と併せて解説したい。

第175回
2022年の税制改正大綱で、住宅ローン減税の控除率が縮小になったことが大々的に報じられている。そのせいで目立たないが、実は22年の住宅税制には「朗報」も隠されている。中古住宅の購入を考える人にとって、選択肢が大きく広がるお得な改正案なのだ。

第174回
お正月休み明けに「今年の手取り年収」を試算するのは、今年で丸20年も続けている恒例行事だ。額面年収、家族構成別に72パターンを試算している。手取り年収は何かの書類に記載があるわけではなく、自分で計算しないと知ることができない。当連載の読者に今年の最新情報をお伝えしたい。

家計の節約術として必ず話題に上る「保険の見直し」。確かにうまくやれば非常にお得なのだが、数百万円、場合によっては数千万円単位で大損しかねない「絶対してはいけないこと」もある。そこで三つの事例をご紹介したい。

第173回
税金や社会保障の「扶養控除」に関する正しい知識は、家計の損得に直結する重要情報だ。しかし、家計の事情や個人の意向によって最適解が変わるので、「自分の場合」の答えが見つからずモヤモヤしている人は多い。そこで今回は三つの事例を取り上げて、扶養控除を最大限生かせる「扶養の壁」の内側で働き続けたい人や「扶養の壁」を越えて働きたい人など、ケース別に最適な年収を考えてみよう。

第172回
パートタイマーにとって「パート収入の壁」の話は、ものすごく知りたいことだが、誰に聞いても正確に教えてもらいにくいテーマだ。中でも特に知りたいこと「トップ3」である、(1)年収いくら以上働くと「損」をする?(2)「損」の年収帯を越えるにはいくら働くといい?(3)法改正の最新情報、の3点について詳しく解説する。
