森信茂樹

森信茂樹

東京財団シニア政策オフィサー

(もりのぶ しげき)法学博士。東京財団上席研究員、政府税制調査会専門家委員会特別委員。1973年京都大学法学部卒業後、大蔵省入省、主税局総務課長、東京税関長、2004年プリンストン大学で教鞭をとり、財務省財務総合研究所長を最後に退官。その間大阪大学教授、東京大学客員教授。主な著書に、『日本の税制 何が問題か』(岩波書店)『どうなる?どうする!共通番号』(共著、日本経済新聞出版社)『給付つき税額控除』(共著、中央経済社)『抜本的税制改革と消費税』(大蔵財務協会)『日本が生まれ変わる税制改革』(中公新書)など。
 

消費増税対策は「やり過ぎ」、ポイント還元や商品券は無駄金だ
森信茂樹
プレミアム商品券やポイント還元などの消費増税対策は“過剰”で政策目的も曖昧だ。ポイント還元をするならマイナンバーカードを活用するなど、税と社会保障制度を一体的に設計する発想が必要だ。
消費増税対策は「やり過ぎ」、ポイント還元や商品券は無駄金だ
ふるさと納税の見直し、豪華返礼品の規制が的外れな理由
森信茂樹
ふるさと納税制度の見直しが始まるが、豪華返礼品の規制では、地方間の税収格差という根本問題は解決しない。ふるさと納税は通常の寄付税制に戻し、税源偏在は法人税制度の見直しで対応するのが筋だ。
ふるさと納税の見直し、豪華返礼品の規制が的外れな理由
国民的議論のチャンスを奪った「ぬるい」新財政健全化計画の罪
森信茂樹
新しい財政健全化計画は相変わらずの高めの成長率見通しなど、アベノミクスがうまくいかなかった反省を踏まえない「ぬるい」内容だ。それどころか避けて通れない国民的な議論の「絶好の機会」を失わせた。
国民的議論のチャンスを奪った「ぬるい」新財政健全化計画の罪
最終回
アマゾン、グーグルの租税回避に対抗するG20諸国の切り札
森信茂樹
国境を超えてビジネスを展開する米国IT企業の租税回避に対する対抗策作りが4月のG20会合で動き出す。無形資産やビッグデータへの課税など、世界の税制が大きく変わる可能性がある。
アマゾン、グーグルの租税回避に対抗するG20諸国の切り札
第153回
消費増税の駆け込み・反動減の混乱を防ぐ方法はある
森信茂樹
2019年秋の消費増税を巡り早くも景気への影響を懸念する声が出ているが、駆け込み需要や反動減を防ぐ方法はある。事業者に価格転嫁の時期を自由に判断させればいい。これは欧州で実証されている。
消費増税の駆け込み・反動減の混乱を防ぐ方法はある
第152回
「消費税率10%超」の議論を解禁する新財政健全化計画の衝撃
森信茂樹
新財政健全化計画の議論が始まった。高めの成長率を前提にするなど悪弊を繰り返す心配はあるが、それでも今回の見直しは、「消費税率10%超」という避けて通れない議論を解禁する契機になるという意味では重要だ。
「消費税率10%超」の議論を解禁する新財政健全化計画の衝撃
第151回
働き方多様化時代に「税の公平」を実現する切り札とは
森信茂樹
シェアリングエコノミーが拡がり、副業や兼業も含めて様々な働き方が増える中で、サラリーマンと自営業者らの税負担を公平にしたり、一方で社会保障の漏れを無くしたりする制度改革の切り札は、個人の納税申告の電子化だ。
働き方多様化時代に「税の公平」を実現する切り札とは
第150回
サラリーマン増税の「真犯人」は消費税軽減税率だ
森信茂樹
収入の多いサラリーマンらの増税が2018度税制改正で決まったが、この陰には、消費税増税に伴い軽減税率が導入される減収分を確保しないといけない内情がある。だがそもそも軽減税率は必要なのか。この問題は引き続き19年度税制論議でも「主役」になる。
サラリーマン増税の「真犯人」は消費税軽減税率だ
第149回
教育無償化や「106万円の壁」の解消、誰もが納得する方法はある
森信茂樹
政府が掲げる「教育無償化」は、適用対象をどうするかで、所得の多い人が恩恵を多く受けたり、低所得の非課税世帯のほうが住民税を払う世帯より実質的に所得が多くなるなどの“逆転”が生まれる恐れがある。だがこれを解消するやり方はある。
教育無償化や「106万円の壁」の解消、誰もが納得する方法はある
第148回
副業・兼業の時代、「所得税控除見直し」で不公平を正せ
森信茂樹
ネットを通じた業務請負や主婦の副業など、多様な働き方が拡がる中で、税負担の不公平が看過できなくなってきた。所得税の控除見直しを進め、格差拡大を防ぐ税制改革に取り組む時だ。
副業・兼業の時代、「所得税控除見直し」で不公平を正せ
第147回
グーグルやアマゾンへの課税で社会保障や教育財源確保を
森信茂樹
社会保障や教育財源の確保のためには、日本で活動し利益を上げていながら法人税をほとんど払っていないIT企業などに課税強化し、応分の負担を求めるべきだ。
グーグルやアマゾンへの課税で社会保障や教育財源確保を
第146回
衆院選で野党は社会保障政策の「財源の甘さ」を見透かされた
森信茂樹
今回の総選挙では社会保障の拡充など、各党の政策は似通っていたが、違っていたのは財源だった。政策の実現可能性が与野党で明暗を分けたといえる。財源問題で現実的な政策を磨くことが、これからの政党の帰趨を決める。
衆院選で野党は社会保障政策の「財源の甘さ」を見透かされた
第145回
希望の党「内部留保課税」に安心の希望が見出せない理由
森信茂樹
小池新党が「消費増税凍結」の代わりに公約で掲げた企業の内部留保金への課税は、実施した韓国の例をみても効果は疑わしい。もう一つの公約の「ベーシックインカム導入」も巨額の財源が必要だが、いずれも実現するための財源論が抜け落ちている。
希望の党「内部留保課税」に安心の希望が見出せない理由
第144回
解散総選挙で隠された「議論なしの経済政策変更」を見逃すな
森信茂樹
党利党略が目立つ解散・総選挙だが、見過ごされてはならないのが経済政策の決定過程の劣化だ。消費増税分の使い道や財政再建の先送りがまったく議論もないまま、変更された。その場しのぎ、付け焼き刃のアベノミクスの本質が改めて露呈したといえる。
解散総選挙で隠された「議論なしの経済政策変更」を見逃すな
第143回
民進党の「消費増税分を社会保障に」は本来なら与党が言うことだ
森信茂樹
民進党の前原新代表が先送りされてきた消費税引き上げの増収分を子育て支援などにあてる組み換え論を唱える。本来なら政府・与党が国民に増税を理解してもらう工夫としてやるべきことだ。安倍首相の消費税に対する本気度が問われることになる。
民進党の「消費増税分を社会保障に」は本来なら与党が言うことだ
第142回
多くの国で税制改革がとん挫する理由を行動経済学で読み解く
森信茂樹
消費増税を2度先送りした安倍政権をはじめ、米国や仏でも税制改革がとん挫している。なぜなのか。行動経済学から読み解くと、政治家も国民も直感的、短期的に「損得」を判断し改革の中長期的な意義を考えることをしないからだ。
多くの国で税制改革がとん挫する理由を行動経済学で読み解く
第141回
内閣改造後のアベノミクスに制御不能のインフレ、円安の懸念
森信茂樹
改造安倍内閣の経済政策は、「異次元緩和」が手詰まりの中で財政政策へのシフトが予想される。消費増税の3回目の先送りや赤字国債発行による「教育無償化」に向けての動きなどが中心になりそうだが、人気取り政策の先方に待っているのは、制御できない財政インフレと円安だ。
内閣改造後のアベノミクスに制御不能のインフレ、円安の懸念
第140回
政府は財政健全化シナリオの「粉飾」をいつまで続けるのか
森信茂樹
財政健全化に向けた中長期財政試算がまとめられたが、成長率や税収の過大な見積もりがまた行われた。それでも国際公約の「2020年度基礎的財政収支黒字化」は先送りに。“粉飾”によるごまかしはやめて、抜本的な再建策を作る時だ。
政府は財政健全化シナリオの「粉飾」をいつまで続けるのか
第139回
「アベノミクス不信」は税・社会保障改革をやり直す好機だ
森信茂樹
都議選の自民党大敗は格差拡大を放置してきた「アベノミクス」への不信任と受け止めるべきだ。国政での政権交代の「受け皿」になろうとするなら、消費増税を受け入れられるように「税と社会保障一体改革」の枠組みを作り直すことだ。
「アベノミクス不信」は税・社会保障改革をやり直す好機だ
第138回
「安倍一強」経済のリスク、所得再分配の視点が決定的に欠落
森信茂樹
安部「一強体制」のもとで国会運営などでの強引な手法に批判が強まるが、経済政策でも賃上げ を企業に一方的に求めたり所得再分配政策が軽視されたりと、議論や異論を排除する姿勢が際立ち、中間層が二極分化するリスクが潜んでいる。
「安倍一強」経済のリスク、所得再分配の視点が決定的に欠落
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