2017.2.20
トランポノミクスとレーガノミクス、財政赤字拡大への類似性
筆者は、83年から85年までの間、レーガン大統領の地元ロスアンジェルス総領事館で経済担当領事をしていた。自身の記憶をたどりながら、レーガノミクス(第1期)が、財政赤字の拡大、金利高騰、双子の赤字を招いたという点に焦点を当てて、レーガノ…
東京財団政策研究所研究主幹
(もりのぶ しげき)法学博士。東京財団上席研究員、政府税制調査会専門家委員会特別委員。1973年京都大学法学部卒業後、大蔵省入省、主税局総務課長、東京税関長、2004年プリンストン大学で教鞭をとり、財務省財務総合研究所長を最後に退官。その間大阪大学教授、東京大学客員教授。主な著書に、『日本の税制 何が問題か』(岩波書店)『どうなる?どうする!共通番号』(共著、日本経済新聞出版社)『給付つき税額控除』(共著、中央経済社)『抜本的税制改革と消費税』(大蔵財務協会)『日本が生まれ変わる税制改革』(中公新書)など。
2017.2.20
筆者は、83年から85年までの間、レーガン大統領の地元ロスアンジェルス総領事館で経済担当領事をしていた。自身の記憶をたどりながら、レーガノミクス(第1期)が、財政赤字の拡大、金利高騰、双子の赤字を招いたという点に焦点を当てて、レーガノ…
2017.2.3
第3次補正予算で、1兆7000億を超える赤字国債の発行が行われた。また、2020年度のプライマリーバランスの黒字化達成に必要な財政収支が▲8.3兆円へと拡大したことも明らかになった。わが国の財政運営を取り巻く環境に、大きな変化が生じているのだ…
2017.1.11
新年早々トランプ次期大統領は、トヨタに新設する工場について「pay big border tax.」とツイートした。この「border tax」発言を、新聞各紙は「関税」と訳していたが、それは「誤訳」だ。これは「仕向地課税(最終消費地課税)法人税」である。
2017.1.7
ウーバーやエアビーアンドビーなどのシェアリングエコノミーは、新たなビジネスモデルで、われわれの経済行動に大きな変化や影響をもたらす。新たなビジネスの開拓であると同時に既存の業態への挑戦でもあり、規制の在り方などが議論されているが、…
2016.12.20
トランプ米次期大統領は、アップルやグーグルといったIT多国籍企業などが海外にため込んでいる利益を米国に還流させることを狙った法人税改革を掲げている。そのための2つの改正案、つまり低税率国に留保されている利益への「還流税制」と、法人…
2016.11.24
トランプ大統領の誕生が世界を揺るがせている。大幅な減税とインフラ公共投資が米国経済を活性化するのではないかという期待と、膨れ上がる財政赤字がレーガン時代のような経済混乱をもたらすのではないかという懸念が交錯している。今後どうなるの…
2016.11.5
欧州委員会は、米アップルの租税回避措置に対し、130億ユーロ(約1兆5000億円)を、過去にさかのぼって追徴せよと命じた。米国政府は、「さかのぼって課税するというのは、EUへの投資を損なう決定だ」と欧州委員会に抗議したが、もう一つ力が入って…
2016.10.21
AIなど第4次産業革命への対応が順調に進んだ場合には、大量の失業者やこれまで経験したことのない所得格差などが生じる可能性がある。そこへの財源の対応を検討しておくことが必要だ。その場合、「AIから生み出す付加価値に課税していく」ことしか…
2016.9.22
配偶者控除の見直しが来年度税制改正の大きな課題となっている。これまでたびたび見直しの必要性が指摘されながら、今日まで放置されたこの制度を抜本的に見直すことの意義は大きい。
2016.8.31
安倍政権の経済政策の内容は、経済再生・デフレ脱却に偏りすぎており、税制・社会保障制度の根本的な議論や財政再建問題にはほとんど手が付けられない、アンバランスなものになっている。アベノミクスに欠けていると思われる、税制や社会保障の議論…
2016.8.16
人工知能(AI)の発達で仕事を奪われる中間層が続出するという予測を、政府やシンクタンクが公に発表するようになってきた。欧州では、ベーシックインカム(BI)によってそうした人々の生活を保証しようという議論もある。果たしてその議論は現実的…
2016.7.25
英国のブレグジット(EU離脱)は、税制に大きな影響を及ぼすだろう。英国とEUとの取引が「域外」取引になるので、ヒト・モノ・カネ・サービスの自由な移動を裏付けていた様々な税制上の特権を、一気に失うことになる。日本企業への影響も大きい…
2016.7.4
英国の国民投票ではEU離脱という結果が出た。この対立構造の背景には、貧困と格差がある。日本でも、所得分布、資産分布の両面で中間層が二分化する、欧米同様の状況が始まっている。これまでのアベノミクスは失敗したのだ。では、今後どうするべき…
2016.6.22
この参議院選挙から選挙権年齢が18歳以上に引き下げられ、新たに240万人程度の有権者が増えることになる。この機会に、わが国の世代間の負担構造がどのようになっているのかを考えてみたい。その構造は、若者にとって不利なシルバー民主主義そのも…
2016.6.8
安倍政権による消費増税延期は、大きな波紋を広げた。国民全員に負担増を求める消費税は、これまで多くの政権の基盤を揺るがせてきた。しかしこのままでは、日本の社会保障の充実も財政再建も図れない。増税延期から見えてきた課題を4点にまとめて…
2016.5.31
安倍総理は、消費増税の先送りを決断したようだ。それだけならまだしも、財政出動という小泉内閣以降葬られてきた政策を復活する。全てサミットの議論のせいにしてのことだ。これ以上の茶番劇は見当たらない。アベノミクスはなぜ失敗したのだろうか…
2016.5.30
パナマ文書問題で浮き彫りになったことは、脱税の問題とは別に米系多国籍企業を中心とする「租税回避」の問題である。アグレッシブな租税回避は、企業倫理に関する問題だけに、日本型コーポレートガバナンスの成熟度が試されていると言える。
2016.4.29
5月10日に公表が予定されているパナマ文書に関して、マスコミの報道が日に日に大きくなっている。先週ワシントンDCで開催されたG20会合の声明文を解読しながら、個人課税を念頭において、パナマ文書問題に関わる3つの論点について述べてみたい。
2016.4.14
世界中に波紋を広げているパナマ文書だが、日本居住者へのインパクトはいかほどだろうか。今後日本でも、個人や法人の名前が明るみに出てくることが予想される。その場合、何が問題となるのだろうか、何を問題とすべきだろうかを考えてみたい。
2016.3.30
安倍首相は官邸に米国の経済学者らを招いて、国際金融経済分析会合を開催した。しかし、一国の租税政策、消費増税の是非についてのアドバイスを他国の専門家に求めることは、筋違いではないか。安倍政権が真に考えるべき政策とは何か、提言したい。
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