仲野 徹
気圧の変化で体調悪化「気象病」に効く漢方薬はあるの?【専門家が解説】
大学病院から町のクリニックまで、さまざまな医療機関で処方される漢方薬。身近な存在であり「西洋薬よりもゆるやかに効く」というイメージを持つ人も多いが、なかには即効性のある漢方薬も少なくないという。生命科学者の仲野徹氏が、人気鍼灸(しんきゅう)師で治療家の若林理砂氏に「漢方薬の効き目」について尋ねる。※本稿は、仲野徹、若林理砂『医学問答 西洋と東洋から考えるからだと病気と健康のこと』(左右社)の一部を抜粋・編集したものです。

江川卓の引退会見「禁断のツボ」発言に鍼灸師が怒ったワケ
漢方薬と並ぶ東洋医学を代表する治療法といえば鍼治療が挙げられる。1970年代には、鍼の刺激によって手術の痛みを軽減する「鍼麻酔」が大きな話題を呼んだ。鍼による治療や麻酔の効果について、生命科学の第一人者・仲野徹氏と東洋医学の専門家・若林理砂氏が意見を交わす。※本稿は、仲野徹、若林理砂『医学問答 西洋と東洋から考えるからだと病気と健康のこと』(左右社)の一部を抜粋・編集したものです。

葛根湯が「効く風邪」と「効かない風邪」の違い…西洋医学の専門家が思わず「ホンマですか?」
西洋医学と東洋医学。どちらも「医学」と名がついているものの、双方の病気に対するアプローチはまったく異なる。身近な病の「風邪」をひとつとっても、東洋医学では5つの種類が存在するという。生命科学者で元・大阪大学大学院教授の仲野徹氏と、東洋医学の専門家で鍼灸(しんきゅう)師の若林理砂氏の2人が、「風邪」について語り合う。※本稿は、仲野徹、若林理砂『医学問答 西洋と東洋から考えるからだと病気と健康のこと』(左右社)の一部を抜粋・編集したものです。

新型コロナウイルス、誰一人として影響がなかった人はいないだろう。しかし、その影響の受け方は、それぞれの人によって違う。いまさらながら、そのことがよくわかった。緊急事態宣言が出された4月7日あたりから、ゴールデンウィークの頃まで。総勢77名の人たちによる日記である。

『着せる女』を読んで目が覚めた。きちんと身に合った、シチュエーションにあった服を着たら、むっちゃかっこようなるらしい。なんと、顔つきまで変わるとか。ひょっとした性格も変わって、女が群がるようになるかもしれん。と、そこまではないかもしれんが、何しろずいぶんと違うらしい。

ドミニク・チェン、最近、ときどき目にする名前だが予備知識はまったくない。そして『未来をつくる言葉:わかりあえなさをつなぐために』を読んだ。ドミニク・チェンが何者かがわかったかと尋ねられると、返事に窮してしまう。もちろん、その経歴や仕事、考えなどについてはある程度知ることができた。しかし、本当にわかったかといわれると、そうとは答えにくい。

大阪にいると、ほとんどちくわぶなるものを目にすることもなければ、耳にすることもない。もちろん、口にすることもない。基本的にチャレンジャーなので、一度は食べてみるべきだ。と思ったわたしがアホでした。

天才プログラマーのポール・コールダー・ル・ルーがいかにして数多くの犯罪に手を染め、一代で暗黒産業を作り上げることができたのか。そして、ル・ルーはいまどうしているのか。ひとりの記者が4年以上にわたって追い続けた。その全記録である。

円谷幸吉、ある年齢以上の人にとっては決して忘れることのない名前だ。東京オリンピックのマラソン、二位で国立競技場に戻ってくるが、イギリスのヒートリーに抜かれ惜しくも三位に。1968年のメキシコオリンピックを目指すが、その年の1月、両刃のカミソリで頸動脈を切って自殺する。

大阪という町、世間ではどんなイメージで見られてるんでしょう?「お笑い」、「こなもん」、「ヒョウ柄のおばちゃん」、「えげつない」、「ガラ悪い」、とかでしょうか。

生物系の研究のメインはいまや分子生物学である。そんな中でキリンだ。普通に考えたらアホ、元へ、無謀である。「キリンの研究がしたいんです」と何人もの先生に尋ねたが、難しいと言われ続けてきた。

病理医の先生方は、日夜、臓器を見たり顕微鏡を覗きながら、これは何とかがんですね、とか、このがんはこのあたりまで広がってますね、とかの診断、すなわち、形態学的な診断をしておられる。『おしゃべりながんの図鑑』は、がん細胞がどんな「顔」をしているか、その「顔」を病理医がどうとらえているか、などがお話されていく。百聞は一見にしかず。形態学的なアプローチの有利な点は、「見ればわかる」ところにある。

珍書というべきか奇書というべきか、何しろ驚愕の一冊である。『鼻から尿』??「♪チャラリー鼻から牛乳」の嘉門タツオもびっくりだ。それに『爆発する歯』??そんなことあるはずないやろ!という気がするのだが、いずれもがれっきとした医学雑誌に載っている症例報告なのである。17世紀から19世紀の医学雑誌に紹介されたさまざまな信じがたい論文を集めたのがこの本だ。さて、読めばどんな気分になれるだろう。

ポモドーロ・テクニックをご存じだろうか。生産性をあげるための必殺技である。なんら難しいものではない。25分を一単位にして仕事を区切る。ただし、その25分の間は、これをやると決めたテーマに集中する。電話に出たり、メールをチェックしたり、ネットで遊んだり、といったことは絶対にしない。そして5分休憩。それだけだ。

多くの人は、旅行に出かける前と旅行中にガイドブックを読むだろう。それではどのようなガイドブックが優れているか。まずは、見るべき場所がたくさん載っていることが必要だ。知らない場所に行くのである。何があるかわからない。たいがいの場合は時間に限りがある。となると、できるだけ多くのことを挙げてもらって、そこから選ぶ必要がある。

“注意して欲しいのは、食事中に読まないこと。中には強烈な刺激を伴うものもある。”冒頭のことばがすべてを物語っている。数々の辺境モノを著し、ソマリア本でいくつもの賞に輝いた高野秀行、今度は食の探検家である。辺境で経験した数々の恐ろしき食べ物を紹介していく。

かつては釜ヶ崎とよばれ、いまは、あいりん地区とよばれるドヤ街が大阪・西成にある。あいりん地区は多くの市民が憩う場所から目と鼻の先にある街だ。しかし、大阪市民の多くは、その名を知っていても、足を踏み入れたことはないはずだ。わたしもその一人である。この本を読めばわかる、ここは大阪の魔境なのだ。

国家元首の主治医たちをめぐるノンフィクションである。もちろん、主治医についてだけでなく、元首たちの病気や性癖、投薬についても詳しく描かれている。登場する元首たちは並みの権力者ではない。ヒトラー、チャーチル、ペタン、フランコ、ムッソリーニ、ケネディー、スターリン、毛沢東。それぞれの身体状況とそれに対する治療が政治に大きな影響を与えていた。そして、主治医たちは大きな役割を担っていたのである。

PTSD、人間関係、身体問題、環境問題、弱者への共感、慢性疼痛、スポーツトレーニング、教育、などなど。バーチャルリアリティー(VR)はこれほどまで多くのことに応用できるのか。

第92回
「女子高生が1日にスマホを使う時間」「1日に生まれてくる赤ちゃんの数と亡くなる人の数」「1日に発生する振り込め詐欺の被害額」……日々の暮らしを中心に全54話を紹介。1日という時間を尺度にした数字で表すことで、その実態が見えてくる。
