坂口孝則
かつて「FUNAI」ブランドで海外でも有名だった船井電機が破産した。「格安家電」で一世を風靡し、固定費をできるだけ抑えたビジネスモデルは注目されていた。なぜ、船井電機は破産にまで追い込まれてしまったのだろうか。

「働くおじさん」と「働かせるおじさん」の決定的な違い
今回は、サプライチェーン連載の番外編。日本テレビ「スッキリ」で長年コメンテーターを務めた筆者が、新入社員を過剰に心配する大手企業の人事部長や、就活生を低賃金で働かせる「ブラックインターン」について考え、働く人にエールを送ります。

自民党総裁選と米国大統領選の行方が話題になる中、製造業の現場視点から、次の日米トップに期待する点を三つ述べる。ビジネスにも直結する外交やエネルギー政策は、朝令暮改であってはならないし、経済再興のためにも中小零細企業を活性化するような税の改革が必要なはずだ。

トランプ氏が米大統領選で再選した場合、日本企業、特に製造業や商社、貿易や物流を担う業界にはどんな影響が出るのか。現場ではすでに、米国側の工場から中国へ早めの部材注文が殺到。その影響から、中国から米国への船舶が急増しており、日本へ寄港してくれなくなっているという。この詳細を含めて、3つのシナリオを予測し、解決の糸口を紹介しよう。

大企業においては2024年12月30日、中小企業においては25年6月30日に適用が始まる、ある規制をご存じだろうか? 年末に適用期限が差し迫った大企業の関係各所は今、大慌てで対応に取り組んでいる。この規制があまりに厳しいのは主に2つの意味がある。加えて、大打撃を被るであろう罰則も規定されている。

日産自動車は約20年前、いわゆる「ゴーン改革」でシビアな取引先の見直しを行った。それが2024年、日産は「供給網の安定のため」に河西工業を救済するという。これは時代の流れというべきか、はたまた日産と河西工業の苦悩の表れというべきか――。詳しい業績や同社ならではの特殊事情も踏まえつつ、「生き残るサプライヤーの条件」を考えてみよう。

米国の電気自動車(EV)テスラはもう「成長株」ではないのだろうか? 昨今のEV悲観論は理解しつつも、それでもテスラが成長しそうな理由を断言しよう。

ホンダと日産自動車が協業の検討を始めるという。2社が連携する場合、最大かつ最速のシナジーが見込めそうな具体策は、何だろうか?

トヨタグループで相次ぐ試験不正。一連の問題を受けて、トヨタ自動車の豊田章男会長が責任者として謝罪した。しかし、「不正は全部トヨタ自動車のせいだ!」といった通り一遍のメディアの論調は、ちょっと違うのでは?と私は思う。渋沢栄一『論語と算盤』から学ぶ問題の本質とは。

緊急でサプライチェーン関係者、約700人に能登半島地震の影響をヒアリングした。深刻な回答を寄せたのが、大手建設業2社。複数の関係者から聞いた「建設用電線の絶望的不足~6つの証言~」を紹介し、対応策を考える。

ダイハツ工業の品質不正問題で、国土交通省が是正命令を出すことを検討している。不正が長きにわたり横行した背景に企業体質があるとみて、組織風土や上層部の関与の有無も重点的に調べるもよう。一連の騒動はダイハツと、親会社であるトヨタ自動車に責任があることは紛れもない事実だ。ただ、広く日本企業が自戒を込めるべき三つの教訓がある。

実質賃金はマイナスで、多くの労働者が生活の改善を実感できていない。これには、中小企業の生産性と価格転嫁の問題が潜んでいる。この問題を考える度に「コスト削減は誰でもできるから経営の課題ではない。高く売れるようにすることが経営の仕事だ」という言葉を思い出す。日本はもっと、自社商品をいかに高く売るかを考えなければならない。

エネルギー争奪戦で中国・韓国に買い負ける日本…「バカ正直」戦略で自爆、割高ガスを買うハメに
2021年、政府の意を受けたJERA(東京電力と中部電力の合弁会社)は、カタールとの年間550万トンにおよぶLNG調達契約を延長せず、打ち切った。以来、日が経つにつれて、化石燃料を再生エネが代替するバラ色の未来は誰の目から見てもあせ始めている。LNGの長期契約を軽視する日本のエネルギー戦略には、再考が必要だろう。本稿は、坂口孝則『買い負ける日本』(幻冬舎新書)の一部を抜粋・編集したものです。

イスラエルとガザでの武力衝突による、サプライチェーンへの影響、日本企業の活動にはどんな事態が起き得るのか。「IT人材」と「港湾」に着目し、地上侵攻が始まった場合、イランとエジプトがこの戦争に参加した場合と、段階に分けて考えてみたい。

ジャニーズ問題では「日本と海外の温度差」がある。海外は、性加害を含む人権問題を“過敏なほど”気にしている。“過敏なほど”とあえて書いたのは、恐らく現時点の一般的な日本人は、そう思うからだ。しかし、そうした感覚こそがもはや世界標準とずれている。もはや人権は建前ではなく、実利に直結する。日本人はどうも、この点が疎いと思われる。世界標準に意識を変えないと、赤っ恥もかくし、経済面でも負け越しだ。それは芸能の世界でも、サプライチェーンでも同じことだ。

日本企業の調達における不安定さや買い負けの深層は何か。長年、サプライチェーンのコンサルティングに従事する筆者が、三つの「本当にあった話」から鋭く分析する。

ダイハツ工業の不正でトヨタ自動車の豊田章男会長も謝罪する事態に。いったい何が不正の温床になったというのか。製造業やサプライチェーンに長年、関わる者として、「不正の起こりやすい組織」「不正が起きる時の問題点」について考える。

脱炭素の実現に向けて国も企業も取り組んでいるものの、その実態は…。温室効果ガス排出量の算定に関して、「下請けいじめ」も発生しかねない状況とは?

このところChatGPTが世間の話題をさらっている。今回は、【1】ChatGPTでホワイトカラーは「アイデア格差」へ、ビジネスの目的と手段に逆転現象、【2】ChatGPTをサプライチェーン分野で活用、コンサルが戦略編と実務編を一挙解説、【3】ChatGPTが進化すると人間に残る仕事は「ビールと土下座と経験」になる理由の三本立てでお送りする。

企業間取引には、いわゆる上下関係がある時が多い。製造業でいえば長らく、完成品(やそれに近い製品)を作るための部品や材料を調達する側の企業が“上”で、部材を納品する側が“下”だった。本稿では、調達側と仕入れ先と定義しよう。この関係が今、激変している。
