シャオミが日本に投入するスマートフォン。世界初となる1億800万画素のイメージセンサーや超広角レンズを搭載しつつ、価格は5万円代前半とお手頃だ 写真提供:シャオミ

スマートフォン世界4位の中国メーカー、小米科技(シャオミ)は9日、東京で記者会見を開き、日本市場参入を発表した。日本ではスマートフォン「Mi Note10」「Mi Note10 Pro」を筆頭に、世界でもっとも売れているウェアラブルバンドの最新機種「Miスマートバンド4日本版」、モバイルバッテリー「パワーバンク3」、IoT炊飯器「Mi IH」、さらには2種類の旅行用キャリーケースまで一挙に投入する。(ジャーナリスト 高口康太)

世界初1億800万画素センサー搭載
スマホのコスパはモンスターレベル

「Mi Note10」は16日から、「Mi Note10 Pro」とウェアラブルバンドは12月23日(予約開始は9日から)、残る製品は年内に、いずれもアマゾンで販売する。Mi Note10はシャオミの日本カメラR&Dセンターで開発した初の機種。世界初となる1億800万画素イメージセンサーや超広角レンズ、マクロレンズなど5種類のカメラを搭載した、意欲的な新機種だ。1億画素とはスマートフォンはおろか、デジタル一眼レフでもなかなか聞かない数字だ。拡大に耐えられる解像度の高い写真が撮影できる。他社では買えない、きわめてオリジナリティの高いスマートフォンに仕上がっている。販売価格は「Mi Note 10」が5万2800円、「Mi Note10 Pro」が6万4800円。

 かつて中華スマホといえば、「安かろう悪かろう」という粗悪品の代名詞だった。この状況を変えたのがシャオミだ。同社は10年の創業、11年に初のスマートフォンをリリースしていきなり大ヒットを飛ばす。他社と比較した強みは、圧倒的なコストパフォーマンスだ。「スナップドラゴン855」という同一のSoC(システム・オン・チップ、スマホの主要性能を決める中核部品)を搭載した機種で比べると、米グーグルのPixel4、ソニーのXperia5がどちらも約9万円なのに対し、シャオミのMi9は約5万円(中国での販売価格)と大幅に安い。

 実はシャオミは「ハードウェアの利益率を5%以下に留める」という方針を採用している。自ら進んで薄利を選ぶ背景には、挑戦的なビジネスモデルがある。シャオミはスマホのようなモノを売って儲けるのではなく、購入者に広告やゲーム課金、動画配信などのウェブサービスを届けることで利益をあげている。伝統的な製造業ではなく、ハードウェアを窓口にしたネット事業者を目指すという戦略だ。ソニーなど国内の電機メーカーもハードを入り口にサービスを売る戦略を試みてきたが、シャオミはより徹底して取り組み、企業成長に繋げることに成功している。この戦略が、ソニーやシャープといった日本のスマホメーカーを軽々と抜き去った大きな原動力だろう。