桜蔭・雙葉・豊島岡女子・渋谷幕張…。東京・吉祥寺の進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、保護者から圧倒的な支持を集めている。本連載では、VAMOSの学習メソッドが凝縮されたシリーズ累計3万部突破の『女の子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)から、子どもの計画・理解・反復・習慣のプロセスを体系化した「女の子の特性」に基づく学習法をお伝えしていく。

女の子を「競争原理で勉強させる」のが逆効果な理由Photo: Adobe Stock

苦手教科は「つき合い」をやめない程度にコツコツと

 右脳は空間認識能力を、左脳は言語能力を司っています。

 男の子は先に右脳ばかりが発達し左脳の成長が遅れるのに対し、女の子は、この2つがバランス良く成長していきます。

 だから、女の子は男の子よりも早く言葉を話すし、当然、国語の成績も秀でます。

 また、右脳と左脳をつなぐ脳梁が男の子よりも太くしっかりしており、右脳と左脳の連絡も上手くいきます。こうした脳の特性から、女の子は、いくつかのことを同時にこなすことができます。また、勉強の進み具合や受験までのスケジューリングなど、全体を見渡した作業も得意です。

 ただ、男の子と同じようには右脳が発達しないため、どうしても空間認識能力が落ち、算数や理科は好きになれない傾向があります。

 脳の特性上、好きになれないものを「好きになれ」というのは無理な話。ポイントを押さえ、苦手と上手につき合っていくようにしましょう。

 たとえば、計算問題の数をこなせば嫌でも算数の成績は上がるし、理科の中にも女の子が得意とする暗記問題はたくさんあります。こうして、無理のない範囲で算数や理科とつき合います。

 女の子が総じて算数や理科が苦手なことを考えれば、少しずつ成績を上げていくだけで大きな意味を持ちます。大事なのは「つき合いをやめない」ことです。