「多収米」で商機狙う
豊田通商、三井化学アグロ

 これまで挙げたコメ品種はほとんどが「プレミアム米」だが、いくらおいしくても、価格が高ければ消費は増えない。

 そこで期待されるのが、収穫量が多く、手頃な価格帯の「多収米」だ。ここでも企業が商機を狙う。

 企業が開発した多収米の代表が、豊田通商が普及する「しきゆたか」と三井化学アグロが開発した「みつひかり」だ。いずれも作付面積を拡大中で、19年は約1500ヘクタールで競り合うライバルだ。

 三井化学アグロによれば、みつひかりをチャート上で表すと、味は「あっさり」系で「粒がしっかり」系。現在は外食店の牛丼やカレーなどで食べられることが多い。

 しかし多収米は、新潟県産「コシヒカリ」をはじめとしたプレミアム米の牙城だった家庭の食卓にも進攻している。多収米の「つきあかり」がスーパーの陳列棚を席巻し始めたのだ。手頃でおいしい品種が増えれば、コメ復活の起爆剤となるかもしれない。

Key Visual by Kaoru Kurata, Graphic:Daddy's Home.