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「13歳」に戻って、思考OSをアップデートする
私が担当する中高生向けの「美術」の授業では、作品づくりのための技術指導や美術史上の用語を暗記させるようなことは、ごくわずかしか行いません。実技制作をするときも、生徒たちに「自分なりのものの見方・考え方」を手に入れてもらうことに力点を置いています。
これまで700人以上の中高生に、この「アート思考」の授業を体験してもらいましたが、おかげさまで、たくさんの生徒たちから「美術がこんなに楽しかったなんて!」「これからもずっと役に立つ考え方が身についた!」といった感想をもらってきました。
今回出版させていただいた拙著『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』は、私がふだん行っている授業をバージョンアップさせた体験型の書籍です。
タイトルには「13歳からの……」とありますが、「大人」の読者でも十分にお楽しみいただけます。というよりも、大人の方にこそ「13歳」の分岐点に立ち返っていただき、「美術」の本当の面白さを体験してほしいというのが、私の願いでもあります。
もちろん「中学生・高校生」のみなさんにもぜひ読んでほしいですし、さらには、お子さんをお持ちの方であれば、本書の内容について「親子」で語り合っていただくのもおすすめです。
気になった方はぜひお手に取ってみていただけるとうれしいです。
本書の主な内容
【PROLOGUE】「あなただけのかえる」の見つけ方
私たちは「1枚の絵画」すらもじっくり見られない
「中学生が嫌いになる教科」…第1位は「美術」!?
美術はいま、「大人が最優先で学び直すべき教科」 など…
【ORIENTATION】アート思考ってなんだろう――「アートという植物」
つい私たちが見落とすこと――タンポポの思考実験
アート思考を構成する「3つの要素」
「正解を見つける力」から「答えをつくる力」へ など…
【CLASS 1】「すばらしい作品」ってどんなもの?――アート思考の幕開け
「ルネサンス画家」と「20世紀アーティスト」の違い
アート界の秩序を破壊した「あるもの」
「答えが変化すること」を前提にした考える技術 など…
【CLASS 2】「リアルさ」ってなんだ?――目に映る世界の“ウソ”
「ピカソの絵にダメ出し」をしてみる
写実的な絵画は「非現実的」である
あり得ないポーズのリアルな男たち
「鑑賞されること」を想定していない絵 など…
【CLASS 3】アート作品の「見方」とは?――想像力をかき立てるもの
「無性に惹かれる絵」を生み出す方法
音楽を聴くとき私たちがしていること
なぜこんなに「情報量」に差があるのか など…
【CLASS 4】アートの「常識」ってどんなもの?――「視覚」から「思考」へ
どこまで「常識」を脱ぎ捨てていくのか
「視覚」から「思考」への最後の“ダメ押し”
「シンプル」というよりは「お粗末」な茶碗 など…
【CLASS 5】私たちの目には「なに」が見えている?――「窓」から「床」へ
「気づかれていない共通点」がまだどこかにある
じつは見えていない――「窓」と「床」の思考実験
絵画のとらえ方は無数にある など…
【CLASS 6】アートってなんだ?――アート思考の極致
「どこまでがアート?」という問題
「台所洗剤」がなぜアート作品といえるのか
アートという「神聖な城」は、どこにある? など…
[大人の読者のための解説]「知覚」と「表現」という魔法の力(佐宗邦威)