日本の大企業は往々にして、「売上高のかさ増しにはなるが、大して利益を生まない事業」を抱えている。そういった事業が、コロナ時代に続々と売りに出される見通しだ。買い手となるのは、プライベート・エクイティ(PE)ファンドである。特集『開戦 ファンド大買収』では、7月27日(月)から31日(金)までの全10回で、これから始まるファンド主導の大買収時代を展望する。
#1 7月27日(月)配信
日立は日本最強の「子会社売り上手」、投資ファンドも舌を巻く売却術
日立製作所は2010年代に事業の集中と選択を進め、収益力と時価総額を大きく高めた。大変貌した10年で積極的に活用したのが、投資ファンドだ。ファンド関係者が「売り上手」と舌を巻く日立の売却戦法とは。
#2 7月27日(月)配信
武田「アリナミン」4000億円売却の舞台裏、ファンド主導大買収時代の号砲
武田薬品工業がビタミン剤「アリナミン」などを手掛ける大衆薬子会社を売りに出した。4000億円規模の大型案件だけあって、入札にはファンド大手が複数参加した。入札の舞台裏を伝えるとともに、ファンド主導で大売却、大買収が相次ぐ理由を解剖。
#3 7月28日(火)配信
M&A業界が熱視線の「出物案件」、日立のあの子会社・パナのあの事業…
ファンド業界では、売り出し間近と目される企業や事業の固有名詞が飛び交っている。コロナ禍を経て、多くの企業が事業の集中と選択に積極的になった今、売り手・買い手両者の丁々発止の交渉はもう始まっているのだ。業界で取り沙汰される「出物案件」を伝える。
#4 7月28日(火)配信
KKRがコロナ禍でも「4カ月で1.6兆円投資」するほど強気な理由
自動車部品大手のカルソニックカンセイ(現マレリ)や医療機器のパナソニックヘルスケア(現PHCホールディングス)など、KKRは2010年代に日本で次々と大型ディールを獲得してきた。グローバルでは今年2~6月だけで1.6兆円もの投資を行っている。コロナ禍でKKRがむしろ強気投資なのはなぜか。日本法人トップに聞いた。
#5 7月29日(水)配信
「狙い目は5000億円級」カーライルが今、日本の大企業に照準を定める理由
カーライル・グループは世界的ファンドながら、日本市場ではこれまで、中堅企業への投資が中心だった。それが今、大手企業に照準を合わせ、積極的な投資に乗り出すという。本気を出した名門ファンドの投資戦略を、日本法人トップに聞いた。
#6 7月29日(水)配信
ファンドがコロナ禍で大買収に乗り出す理由、M&A最前線をデータで解明
あらゆる市場は需要と供給の両面で決まる。投資ファンドもしかり。コロナ時代に投資ファンドが大買収に乗り出す理由は、データを見れば一目瞭然だ。日立製作所のように「売り上手」になるためにも知っておきたい投資市場のトレンドを解説する。
#7 7月30日(木)配信
東芝半導体2兆円案件に続く出物の在りか、ベインが語る「次のチャンス」
2017年に決めた東芝メモリ(現キオクシア)の買収は、売却額2兆円という世界的にも指折りの大ディールだった。これを主導したベインキャピタルが、コロナ時代にうかがう次の投資チャンスとは。日本法人のキーマンに聞いた。
#8 7月30日(木)配信
和製投資ファンドの逆襲が始まる!知られざる「世代交代」と遅れてきた主役
大型の投資案件では米系が優勢なファンド業界。実は国内ファンドも足元で巨額の資金調達を成功させ、意欲的に投資機会をうかがっている。今や国内ファンドの中心的プレーヤーとなったポラリス・キャピタル・グループの木村雄治社長に、国内ファンドの過去と未来を聞いた。
#9 7月31日(金)配信
官製ファンドが3兆円に資金枠肥大、懸念深まる「政府の財布」化
国内外の民間ファンドがコロナ時代の投資機会を探る中、官製ファンドも動き始めた。産業革新投資機構(JIC)は政府保証枠が増額となり、約3兆円の投融資枠を獲得。秋にも新たにファンドを立ち上げて、プライベート・エクイティ投資を開始する。JICの行方をレポートする。
#10 7月31日(金)配信
「ゾンビ企業は救済せず」は本当か、3兆円官製ファンドのトップを直撃
産業革新投資機構(JIC)は発足当時、取締役9人が一斉に辞任するという前代未聞の混乱に陥った。成長分野へのリスクマネーの供給という使命が果たせない、というのが、辞任の主な理由だった。迷走から1年半余りたった今、現トップが投資方針を語る。
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