「7割経済+トレンドの激変」に
打ち勝てる企業の4条件

 以下が、4つの条件だ。

・本業でキャッシュをある程度稼いでいる
・負のレガシー(遺産)を断ち切る構造改革を実行している
・同時に、全く新しい領域へ戦略的に投資をしている
・戦略投資の元手を借り入れに依存していない

 つまり、後ろ向きの構造改革と前向きな戦略投資を同時に進められるような超ストイックな企業しか、この乱世を生き残ることはできない。キャッシュ確保と固定費ダウンで金を貯めこんで身を縮めているだけでは、超縮小経済に比例するように企業の成長がストップしてしまうことだろう。

 こうした激変期には、技術や資産など、これまで“強み”だったレガシーが“弱み”になりかねない。長い歴史を持つ大企業が、現状を否定して新たな戦略投資に踏み切ることは至難の技だ。

 ダイヤモンド編集部では、経済縮小とトレンド激変に打ち勝てるコロナ不況「耐久力」企業ランキングを作成。東海東京調査センターの杉浦誠司シニアアナリストの協力を得た。詳細については「ランキングの作成方法と見方」に譲るが、五つの指標で総合的に評価を行った。

(1)キャッシュ増減率
(2)営業CF(キャッシュフロー)創出力
(3)成長投資継続力
(4)借入依存度
(5)みなし稼働率

 キャッシュの使い道や借入依存に着目した独自指標で上場企業2560社を総点検。大恐慌デスマッチで脱落する企業と浮上する企業をあぶりだした。