また、金曜会メンバーの中にも問題続出の「落ちこぼれ」企業が目立つ(下図参照)。不祥事や業績悪化で苦しむ三菱マテリアルやニコンがその典型だろう。
グループの優等生といわれてきた三菱電機とて安泰ではない。従業員が自殺に追い込まれるなど相次ぐ労働問題の発覚で、学生の就職人気ランキングの順位は急降下している。また、18年3月期には連結営業利益の6割を稼いでいた「産業メカトロニクス」部門が、米中貿易摩擦や設備投資の減退で一転、業績不振に陥っている。
今、三菱グループ全体を覆う閉塞感は、中核を成す企業の「経営力の弱体化」に由来している。血は水よりも濃しとはいうものの、グループを刷新するくらいの解体的な再出発が必要なときだ。