本物を見続けることでしか、
「本物の輝き」はわからない
宝石の鑑定士は「本物のダイヤモンドとニセモノのダイヤモンドを見分けられる訓練を、どのようにしているか?」というお話を、知り合いの教授からうかがったことがあります。その答えはこうでした。
「本物のダイヤモンドを、見続けることです」
「本物のダイヤモンドしか放つことのできない光」を、何千回と見続ける。そうすれば、本物とニセモノの輝きの違いがわかってくるそうです。
教授のお話をうかがい、私は「相手を喜ばせたいと思う気づかいや、やさしさ、愛情も、まったく一緒だ」と思うようになりました。
本物のやさしさや気づかいを知らない人は、本当にやさしくなれないし、本当に気づかえない。それは、自分が本当のやさしさや気づかいを味わったことがなければ、それを想像することができないからです。
私は、CAとして、CS向上コンサルタントとして人と向き合い、「本物の1%の気づかい」を持った方々と出会い、学び、自ら取り入れ、一つひとつ習慣にする努力をしてきました。
本書は、「本物たち」や「劇的に人生を好転させた人」たちが身につけている「1%の習慣」をご紹介しています。
彼らが多くの人から好かれ、信頼されているのは、前述した3つのポイントを、すべて満たしているからです。「どうすれば相手が喜んでくれるのか」を、本気で考える思いやりがあったからです。
「また会いたい」と思われた数だけ、
人生が豊かになる
「山は大きくて偉大だ。
けれども、自分の足で立って歩くことはできない。
人は小さくて無力だ。
けれども自分の足で立ち、会いたい人に会いに行く力を持っている」
この言葉は、CA時代に訓練所の教官からいただいた言葉です。「私たち航空会社は会いたい人を会いたい人のいる場所まで連れて行く、そんなすばらしい仕事をしている」という思いが込められています。
いま、教官からいただいたこの言葉を思い出し、私はこんなことを思うのです。
「私は、どれだけの人に『また会いたい』と思われているのだろう?」